ジェリド・メサ

ジェリド・メサのキャラクター概要

ジェリド・メサは、アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する架空のキャラクターで、地球連邦軍の精鋭部隊であるティターンズのモビルスーツパイロットです。井上和彦によって声が当てられた彼は、物語の冒頭で24歳の若者として登場します。かつての親友であるカクリコン・カクーラーやエマ・シーンとの同期で、中尉の階級を持ちながら多くの苦難に直面します。

物語の中で、ジェリドはエゥーゴのエースパイロット、カミーユ・ビダンとの因縁深い関係に悩まされ、何度も対峙することとなります。彼はカミーユとの戦闘で時には優位に立ちながらも、いつも邪魔が入って勝利を収められず、「壁」として意識するカミーユの存在が彼の人生を大きく狂わせていくのです。

ジェリドの生い立ちは作中では深く掘り下げられていないものの、ゲームブック『機動戦士Ζガンダム ジェリド出撃命令』によると、宇宙世紀0063年にアメリカ南部の軍人家系に生まれ、0086年8月に士官学校に入学し、優秀な適正テストの結果からティターンズに選ばれます。その後、厳しい訓練を経てガンダムMk-IIのパイロット候補となります。

性格と人物像

性格面では、ジェリドは高いプライドを持ち、ティターンズのエリート意識の影響を受け傲慢な態度を取ることが多く、そのために周囲から疎まれることもありました。しかし、仲間を思いやる一面も持ち、残虐な作戦に参加した後には罪悪感を抱き、仲間を失う責任を感じます。特に、カミーユを生け捕りにした時には、彼を殺すことを躊躇う態度が見られ、人間らしい苦悩が描写されています。

因縁の対決となるカミーユに対しては、その非を認められず挑発的な態度を保ち続けます。逆にカミーユからは許されることも多く、そのことが彼にさらなる苦悩をもたらすのです。劇中では、カミーユとマウアー・ファラオとの交流を通じ、彼の成長と人間関係が視覚化されます。

劇中での活躍

ストーリーが進むにつれて、ジェリドは数々の戦闘に参加し、激しい経験を重ねていきます。彼は宇宙に上がると、Mk-IIを訓練中にカミーユとの衝突が起こるなど、初めての戦闘での墜落事故からエゥーゴとの戦いに関わっていきます。やがて彼はカミーユの母を死に至らしめる惨劇に関与し、その後も数多くの戦闘で戦友を失います。

ジャブローやダカールなどで数々の戦闘を経験する中で、ジェリドのモビルスーツ操縦技術は向上し、特攻を仕掛ける場面も描かれますが、彼の行動はしばしば周囲に混乱をもたらし、その野心が裏目に出ることが多かったのです。

最終的には、ロザミア・バダムから与えられたバウンド・ドックでカミーユとの決戦に挑みますが、悲劇的な結末が待っていたことは、キャラクターの運命を象徴的に示しています。

パイロットとしての特性

モビルスーツパイロットとしてのジェリドは、計7機種（劇場版では6機種）を操縦できるという優れた能力を持ち、エースパイロットとしての素質も発揮しました。彼は初めて乗ったバイアランでカミーユと互角に戦うなど、優れたパイロット技術を見せる場面が見られますが、同時に彼自身がニュータイプの可能性を持つと示唆される描写も存在します。

彼の搭乗機体にはガンダムMk-IIやバイアランが含まれ、最終的にはバウンド・ドックに乗り込むのですが、彼自身の色やエンブレムに関しては特に定義されたものはなく、その点でも個性的なキャラクターとして描かれています。彼の物語は、戦いの中での葛藤や成長が織り交ぜられた複雑なものであり、視聴者に強い印象を残します。

結論

ジェリド・メサというキャラクターは、戦闘や苦悩を通じて成長する姿を描いた存在です。彼の野心や葛藤、友情と裏切りが織り交ぜられた物語は、視聴者に深い感銘を与え、ガンダムシリーズにおいて屈指の魅力的なキャラクターとなっています。

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