シェリー・マギー

シェリー・マギー: アメリカ野球界の隠れたスター

シェリー・マギー（Sherwood Robert "Sherry" Magee）は、1884年8月6日にペンシルベニア州クラレンドンで生まれたプロ野球選手で、主に1900年代のフィラデルフィア・フィリーズで大きな活躍をした外野手です。右投げ右打ちの彼は、巨匠的な打撃能力と俊足を誇り、ナショナルリーグでの成績が高く評価されていました。そのキャリアの中で彼は、打率でリーグ最高となったことや、何度も打点王の称号を手に入れたことで知られています。

若き日のマギー

マギーは、若い頃から野球への熱意を持ち、1904年にはフィラデルフィア・フィリーズのスカウトに目を留められ入団しました。彼のプロキャリアは、ジョン・テトスの怪我による代役としてメジャーリーグの試合に出場したことからスタートしました。初年度には95試合に出場し、チーム最多の12本の三[[塁打]]を記録。これによって彼はフィリーズのレフトのレギュラー選手としての地位を確立しました。

次の年から、マギーはその卓越したスピードと打撃力を発揮し、特に1905年から1908年までは4年連続で40盗塁を記録するとともに、1906年にはリーグで最も多くの長打を記録しました。その後も、1907年にはリーグ最多の85打点を記録するなど、毎年高い成績を残し続けました。

織りなす記録とトラブル

1910年には首位打者の称号を獲得し、この年の打撃成績は目覚ましいものでした。出塁率、長打率ともにリーグのトップとなり、123打点と110得点もリーグ最多の数字を記録しました。守備面でも優秀で、彼の背面キャッチはその特技の一つとされました。

しかし、マギーはその成功とは裏腹に、しばしば周囲とのトラブルを引き起こしました。特に1911年、セントルイスでの試合中、審判とのトラブルで退場処分を受け、さらには審判を殴って鼻を折るといった事件も起こしました。このような出来事からファンの間では、彼の勝負に対する執着が批判の対象となり、時には「マギーがいる限りチームは優勝できない」との声も聞かれました。

チームキャプテンとしての復活

1914年、マギーはフィリーズのキャプテンに任命され、その年にリーグ最多打点、最多安打、最多二[[塁打]]の記録を樹立しました。チームが優勝争いから脱落しても、彼はそのリーダーシップでチームをまとめあげました。

移籍と引退

1915年のシーズン前にボストン・ブレーブスに移籍しましたが、スプリングトレーニングでの怪我により活躍できず、続いてシンシナティ・レッズに移籍します。1918年には76打点を記録し、4度目のリーグ最多打点を達成。しかし、1919年には病気で試合に出られなくなり、チームはリーグ優勝を果たす中、彼は代打としてワールドシリーズに出場し、メジャーリーグからの引退を決意しました。

引退後はマイナーリーグでプレイし続け、その後審判やリーグ運営に関わりました。1929年に肺炎により逝去し、彼の功績は後の1959年にアメリカ野球殿堂入り候補に選ばれるなど、長い間評価されていきました。彼の記録は生涯で4度のリーグ最多打点を達成したことから、評価が高まってきていますが、マギーはその成績にもかかわらず、今なお評価が割りに合わないプレイヤーとして語られています。

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