ジェレミー・ボンダーマン

ジェレミー・ボンダーマン：輝きと挫折が交錯した速球派右腕

ジェレミー・アレン・ボンダーマン（Jeremy Allen Bonderman, 1982年10月28日 - ）は、アメリカ合衆国ワシントン州ケネウィック出身の元プロ野球選手（投手）です。右投右打。

プロ入りと下積み時代

2001年、ボンダーマンはMLBドラフト1巡目（全体26位）でオークランド・アスレチックスに入団。将来を嘱望される存在でしたが、メジャーの舞台を踏むことなく、2002年8月22日にデトロイト・タイガースへトレードで移籍します。

タイガースでの躍進と苦難

2003年4月2日、ボンダーマンはついにメジャーデビューを果たします。2005年には、22歳の若さで開幕投手に抜擢され、その才能を開花させます。2006年には、勝利数・防御率・奪三振などで自己最高の成績を記録し、タイガースのリーグ優勝に大きく貢献しました。同年12月18日には、球団から4年3,800万ドルという大型契約を提示され、将来を嘱望されます。

しかし、2007年前半戦こそ9勝1敗・防御率3.48と好調だったものの、後半戦は右肘痛に苦しみ失速。2008年以降は、右肩の故障もあって期待外れの成績が続きました。2010年11月1日にFAとなると、どの球団にも所属せず浪人生活を送ります。

2012年4月にはトミー・ジョン手術を受け、翌年以降の復帰を目指すことを明らかにしました。

マリナーズでの再起と古巣復帰

2012年12月21日、ボンダーマンはシアトル・マリナーズとマイナー契約を結び、再びメジャーの舞台を目指します。2013年6月3日にメジャーに昇格するも、7月8日にDFAとなると、7月11日にFAとなります。

2013年7月14日、ボンダーマンは古巣・タイガースとマイナー契約を結び、再びタイガースの一員としてプレーすることになりました。8月5日にはメジャーに昇格しますが、かつての輝きを取り戻すことはできず、10月31日にFAとなります。2014年は、どの球団にも所属することなく、現役を引退しました。

プレースタイル

ボンダーマンは、バランスの良いピッチングフォームから、最速98mph（約158km/h）、90-95mph（約145-153km/h）の速球を投げ込む速球派投手でした。変化球としてスライダーやチェンジアップも持ち球としていましたが、特筆すべきはスライダーで、2007年にはベースボール・アメリカ誌がアメリカンリーグ各球団監督を対象に行ったアンケートで「リーグベスト」に選ばれています。

元チームメイトのドミトリー・ヤングは、彼を「次代のロジャー・クレメンス」と評するなど、その才能を高く評価されていました。

ジェレミー・ボンダーマンは、その才能と将来を嘱望されながらも、怪我に苦しみ、期待されたほどの活躍はできなかったものの、タイガースファンにとっては忘れられない選手の一人でしょう。

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