ジェームス (きかんしゃトーマス)

ジェームス - 幼児向け絵本『汽車のえほん』のキャラクター

ジェームスは、イギリスの幼児向け絵本『汽車のえほん』および映像化作品である『きかんしゃトーマスとなかまたち』に登場するテンダー式蒸気機関車です。このキャラクターは、ウィルバート・オードリーによる原作で描かれ、物語の中で主要な役割を果たしています。ジェームスは、鉄道業務に従事する中型のテンダー機関車であり、その映像脚本においてはレギュラーキャラクターとして多くのシーンに登場します。

特徴とモデル

ジェームスは、6輪の炭水車を持ち、車体番号は5とされています。その特徴的な赤いボディカラーはスカーレットであり、一人称は「僕」、二人称は「君」と使います。ただし、フジテレビ版では、パーシーやトーマスを「お前」と呼ぶ場面もあります。このキャラクターは、仲間のエドワードとほぼ同じ大きさですが、少し大きめとして扱われています。

彼の名前の由来は、『汽車のえほん』の出版担当者の息子の友人、ジェームズ・ファーズ(James Furze)から来ております。日本版では「ジェームズ」という名前が使われていますが、映像作品では「ジェームス」と異なる翻訳がされています。最近の新装改訂版では、テレビシリーズに合わせて「ジェームス」となっているため、ファンに親しまれている名前の一つです。

ジェームスのデザインは、ランカシャー・アンド・ヨークシャー鉄道のL&YRクラス28蒸気機関車を元にしています。このモデルは、クラシックな蒸気機関車の特徴を備えており、実際の構造も緻密に表現されています。彼の動輪は直径5フィート1インチで、独特のスタイルが目を引きます。

性格と行動

性格的には、少し短気でありながらお調子者でもあります。潔癖症に近いほど清潔好きで、自身の美しい赤いボディを仲間や乗客に自慢することが大好きです。しかし、彼はまた自信過剰な部分があり、特に汚れた貨車を牽引することには抵抗を示す傾向があります。友人たちをからかうこともありますが、時折優しさを見せる場面も観察され、愛すべきキャラクターとして描かれています。例えば、トーマスや他の小さな機関車をからかう姿が描かれることもありますが、彼らにとっても頼りになる存在であることが示されています。

このキャラクターは、物語の中で幾つかの印象的なエピソードを持っています。第2巻では黒いボディで初めて登場しますが、事故のために破損し、トーマスの助けを借りて修理され、新しいボディカラーと装備が与えられた描写があります。また、ハチに刺されて鼻が腫れた情景など、コミカルなエピソードも多く伝えられています。

声優とイベント

ジェームスの声は、英国版や米国版、日本版で多くの声優によって演じられています。長年のシリーズで声を担当した方々は、作品における彼のキャラクター性を豊かに表現しています。イベントの中では、イギリスでは『きかんしゃトーマス』のキャラクターを持つ本物の蒸気機関車が運行される催しも行われており、日本にもその流れが見られます。

このように、ジェームスは多層的なキャラクターであり、物語の中での成長や魅力が多くのファンに支持されています。彼のいろいろな物語を通じて、読者や視聴者が楽しむことができるでしょう。

もう一度検索