ジェームズ・ハーデン

ジェームズ・エドワード・ハーデン・ジュニア（1989年 8月26日生まれ）は、アメリカ・カリフォルニア州コンプトン出身のプロバスケットボール選手で、現在はNBAのロサンゼルス・クリッパーズに所属しています。ポジションは主にシューティングガードおよびポイントガードであり、愛称は「The Beard（髭）」です。彼の得点力は歴代屈指とされ、NBA史上最も優れたシューティングガードの一人として評価されています。

学生時代

ハーデンのバスケットボールキャリアは、カリフォルニア州レイクウッドのアルティシア高校から始まりました。高校3年生の彼は、18.8得点と7.7リバウンドを記録し、同校を33勝1敗の戦績で州タイトルへ導きました。その後も成績を維持し、2年連続で州タイトルを獲得。彼はマクドナルドのオールアメリカン選手にも選ばれました。

高校卒業後、アリゾナ州立大学に進学し、ここでも目覚ましい活躍を見せました。1年目からエースとして17.8得点、5.3リバウンドを記録し、全米バスケットボールコーチ協会の1stチームに選出され、その後も成績を向上させました。2年目においては、20.6得点、5.6リバウンド、4.2アシストを記録し、カンファレンスの得点王とスティール王の二冠を達成。また、AP通信選出のオールアメリカンにも選ばれ、アリゾナ州立大学のスター選手となりました。

NBAキャリアの始まり

2009年のNBAドラフトではオクラホマシティ・サンダーから全体3位で指名され、NBAキャリアをスタートさせました。最初のシーズンは期待には沿えなかったものの、ベンチプレイヤーとしてチームのシーズン勝率を60%に引き上げ、プレーオフ進出を果たしました。2年目にはシックスマン賞に選ばれ、NBAファイナルへの出場を果たし、ハーデンの名は確実に広まりました。

ヒューストン・ロケッツ時代

2012-13シーズン、ハーデンはヒューストン・ロケッツにトレードされると、開幕戦から37得点のパフォーマンスを見せ、シーズンを通じて25.9得点の高得点を記録しました。ロケッツでの数年は、彼のキャリアの中でも特に輝かしいものでした。シーズン平均得点が30点を超えることもあり、彼は3度の得点王と2度のアシスト王となりました。

2016年には、強さだけでなく技術力も発揮し、特にポイントガードとしての役割を果たしました。ハーデンは、53得点、16リバウンド、17アシストという記録を残し、1試合50得点以上、15リバウンド、15アシストを達成した初の選手となります。

その後の展開

ロケッツでの成功の後、ハーデンはブルックリン・ネッツに移籍し、その後フィラデルフィア・76ers、最終的にロサンゼルス・クリッパーズへと移籍しました。また、2021年にはNBA75周年記念チームに選出され、リーグ最高の選手の一人とされています。

プレースタイルと技術

ハーデンは、その210cmのウィングスパンと強靭な体格を利用して多彩な攻撃を繰り出します。オフェンスでは引き付けてのパスや、独特のリズムを使ったレイアップ、小刻みなドリブルからのステップバックショットなどを得意とします。特に彼のステップバックシュートはNBA史上でも特筆すべきものです。

また、ハーデンはファウルをもらう技術にも優れ、毎試合10本以上のフリースローを試みることからもその得点能力が伺えます。一方で、ディフェンス面では「さぼりがち」との指摘もあり、状況によってはパフォーマンスが落ちることがあります。

人物

ハーデンはバスケットボール選手としての実力だけでなく、人格者としても知られています。2017年にはハリケーン・ハービーの被害者に100万ドルを寄付したことから、その人柄が評価されています。さらに、クリスチャンとしての信念を持ち、インタビューで神に感謝の意を表現するなどむしろ敬虔な一面も垣間見せます。

今後も彼のキャリアは続きますが、今までの貢献と実績は、NBAの歴史に刻まれ続けることでしょう。

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