ジェー・シー・オー

株式会社ジェー・シー・オーの概要

株式会社ジェー・シー・オー（JCO Co.,Ltd.）は、茨城県那珂郡東海村に位置する原子力関連企業です。1979年、住友金属鉱山の出資により設立され、当初は原子力発電用の核燃料製造に関する中間工程を扱っていました。特に独自の溶媒抽出法を用いて、六フッ化ウランを二酸化ウランに転換する事業を行っていましたが、1999年に発生した東海村JCO臨界事故を契機に、事業内容や運営方針に大きな変化が迫られました。

東海村JCO臨界事故

1999年、株式会社ジェー・シー・オーは、東海村において重大な原子力事故を引き起こしました。この事故は、作業員や周辺住民に影響を及ぼし、会社は「加工事業許可の取消し」という行政処分を受ける結果となりました。この事故を受けて、2003年にはウラン再転換事業の再開が不可能となり、企業は事業の縮小を余儀なくされました。

事業の転換

事故以降、株式会社ジェー・シー・オーは低レベル放射性廃棄物の保管管理や施設維持に重きを置くようになりました。2015年度には、事故によって使用できなくなったウランの転換・精製設備の撤去が始まりました。2023年現在、約1万本のウラン廃棄物が施設内に保管されており、一部の高ウラン付着率の残渣や金属類は、資源として海外に輸出されています。

社会的責任

株式会社ジェー・シー・オーは、東海村JCO臨界事故の被害者への補償問題に対しても対応を行っており、年に一回、地域住民を対象とした事業説明会や施設見学会を実施し、企業の透明性を保つ努力をしています。この取り組みは、地域社会との信頼関係を築くための重要なプロセスとされています。

会社の歴史

1. 1979年: ウラン再転換事業を承継し、前身の「日本核燃料コンバージョン」を設立。
2. 1980年: 住友金属鉱山が行っていたウラン再転換事業を引き継ぐ。
3. 1983年: 東海工場第二加工施設が完成。
4. 1998年: 株式会社ジェー・シー・オーに社名を変更。
5. 1999年: 東海村JCO臨界事故が発生し、重大な影響を受ける。
6. 2003年: ウラン再転換事業を廃止し、事業の方向性を転換。

外部リンク

• - 公式サイト
• - 株式会社ジェー・シー・オー 東海事業所 - 東海村公式サイト内のページ
• - 国内グループ会社 - 住友金属鉱山株式会社公式サイト内のページ

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