ジグソー (工具)

ジグソーの概要

ジグソー（英: jigsaw）は、電動鋸の一種で、特に細かい切断に優れた工具です。往復運動を行う片持ちブレードを使用しており、通常の鋸では難しい曲線切りや直線切りを容易に行うことができます。ジグソーの刃が切れた場合、目立てや研ぎを行うのではなく、新しい鋸刃に交換することが基本です。

歴史的背景

ジグソーは1946年にスイスのアルバート・カウフマンによって発明されました。初期のモデルはミシンに鋸刃を取り付けた構造でした。1954年にボッシュ社に買収された後、1966年にはより進化した揺動機構が追加され、現在の形態に近いジグソーの基本が整えられました。

機能と特性

ジグソーは、専用のブレードを用いることで木材から金属、樹脂に至るまで幅広い素材を切断することが可能です。特筆すべきは、ブレードの上下往復運動に加え、オービタル機構を使うことで、切断スピードを向上させることができる点です。これはブレードが楕円軌道を描くことで、材料をしゃくり上げながら切断する仕組みです。

ジグソーは建築現場でも多く利用されており、その小型で扱いやすい設計から、固定された素材を用いて作業することが容易です。切断速度は、電子制御フィードバック機能を持つモデルによって調整でき、ユーザーがトリガースイッチを引くことで変化させることができます。通常のストロークは約0～3,000回／分に設定されており、切断作業がより効率的に行えます。

操作方法

ジグソーを使用する際は、まずブレードを作動させてから材料に当てることが重要です。これにより、材料が跳ね上がることを防ぎます。切断の始まりでは、ゆっくりとした速度で進め、ベースで材料をしっかり押さえながら作業を進めてください。また、曲線を切る場合はオービタル機構をOFFにすることが推奨されます。

切り進める際には、厚い材料を扱う場合や小さな曲線を切る際に特に注意が必要です。初心者でも扱いやすい工具ですが、過度の力で扱うと刃が折れることもあるため、取り扱いには注意が求められます。

オプションとアクセサリー

ジグソーには多くのオプションが用意されています。たとえば、平行ガイドを使用すれば、材料の直線切りが容易になり、ジャスティーを使うことで任意の角度に合わせた切断が可能です。さらに、ソーテーブルを活用すれば、裏側からジグソーを取り付けてテーブルソーとしても使用することができます。

ブレードの種類

ジグソー用のブレードは、切断する素材や目的に応じてさまざまな種類が用意されています。ハイス鋼、コバルトハイス、バイメタル、ダイヤモンド蒸着などの材質に加え、切断対象によって木材や金属用、樹脂用などの用途別に分けられています。ブレードの取付方式は、ワンタッチ式と六角レンチ式があり、機種によって使えるブレードが異なるため、注意が必要です。

まとめ

ジグソーは、電動工具の中でも非常に使いやすく、さまざまな切断作業に対応できる便利なツールです。その技術革新によって、効率的な切断が可能となり、DIYからプロフェッショナルまで多くの場面で重宝されています。主なメーカーにはマキタ、ボッシュ、ブラック&デッカーなどがあり、各社が高性能なモデルを続々と発表しています。

もう一度検索