ジストシネマ伊賀上野

ジストシネマ伊賀上野について

ジストシネマ伊賀上野（ジストシネマいがうえの）は、三重県伊賀市小田町に位置していた映画館です。1998年に開館し、2018年2月20日をもってその役割を終えました。閉館時の伊賀地方における唯一の映画館であり、地域における文化・娯楽の発信地でした。

施設の概要

ジストシネマ伊賀上野は、オークワ・ジョイシティ上野店のA館2階に存在し、4つのスクリーンを持つ複合映画館として運営されていました。各スクリーンの座席数は、シネマ1が187席、シネマ2と3はそれぞれ120席、シネマ4は108席となっており、合計で数百人を収容することが可能でした。

最寄りの交通機関としては、伊賀鉄道伊賀線の上野市駅または西大手駅から徒歩約17分の距離にあり、アクセスも比較的便利でした。

歴史的背景

伊賀市における映画の歴史はその長い道のりにさかのぼり、1990年には上野映画劇場という映画館が存在していましたが、当時の閉館により地域の映画文化は一時消滅しました。しかし、1998年にオークワジョイシティが開店する際、ジストシネマ上野として新たに映画館が復活。これにより、8年ぶりに伊賀地方に映画館が戻ってきました。

ジストシネマ上野は、開館以来さまざまな映画を上映し、地域の人々に愛される存在となりました。特に、上野市出身の監督たちによる作品の上映や舞台挨拶が行われ、そのたびに多くの観客が詰めかけました。例えば、2010年には呉美保監督の『オカンの嫁入り』の上映が行われ、舞台挨拶には多くのファンが訪れました。

人気作品の上映

2012年には、伊賀市を舞台にしたホラー映画『Another アナザー』が上映され、主演キャストが登壇しての特別イベントも行われました。2014年、2015年にもそれぞれの作品が好評で、特に呉美保作品が多く上映されました。

さらに、2017年に公開された『忍びの国』は長期上映を実施し、多くのファンを魅了しました。閉館間際には、再度のリバイバル上映が行われ、多くの観客の足が運びました。

閉館とその後の展開

2018年2月20日、ジストシネマ伊賀上野は閉館を迎えました。閉館の理由は、映画館が入っていたオークワジョイシティの賃貸契約の満了によるものでした。この20年の歴史の幕を閉じた後、建物は取り壊され、新たなスーパーマーケット「ぎゅーとらラブリー伊賀小田店」が2019年にオープンしました。

まとめ

ジストシネマ伊賀上野は、地域における映画文化を支え続けた重要な場所でした。閉館後の変化により、新たな流通施設が誕生しましたが、多くの人々の心にはジストシネマの思い出が色濃く残っています。

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