ジブチ駐留フランス軍

ジブチ駐留フランス軍

ジブチ駐留フランス軍（Forces françaises stationnées à Djibouti）は、1977年にジブチ共和国との防衛協定に基づき、フランスが現地に設立した軍事組織です。この駐留部隊は、アフリカ大陸におけるフランス軍の中で最大の規模を誇り、戦略的な役割を担っています。統合司令部はジブチ国の首都であるジブチ市に位置しています。

編成と構成

ジブチ駐留フランス軍は、フランス海外軍司令官（COMFOR）のもと、フランス統合参謀総長の指揮を受けています。全体の人員は約1,900名で、常勤部隊には1,400名以上が含まれています。過去には第13外人准旅団も駐屯していましたが、2011年に退去しました。部隊内には、ジブチ戦闘慣熟実行センター（CECAD）という施設が設けられており、ここではフランス本国の部隊やジブチ軍、さらには他国軍に対して高度な戦闘訓練が実施されています。加えて、ブファール外科病院（ロール3病院）があり、地元での医療支援も行っています。2023年12月には新たな防衛協力条約の更新が考慮されています。

陸軍部隊

陸軍部隊は、主にジブチ共和国の主権を維持し、在留フランス人を保護する任務を執り行っています。所属する第5海外混成連隊が拠点を置き、多様な航空機を運用しています。

• - AS 332中型汎用ヘリコプター × 5機
• - SA 341小型ヘリコプター × 2機

海軍部隊

海軍は、上陸用舟艇を含む支援装備を保持しており、陸軍部隊や戦車部隊の活動を支えています。

• - 上陸用舟艇 × 2隻

空軍部隊

空軍部隊は、ジブチ国際空港に第188空軍基地を展開しており、以下の航空機を配備しています。

• - ダッソー ミラージュ2000多用途戦闘機 × 10機
• - ロッキード C-130戦術輸送機 × 1機
• - ユーロコプター フェネック汎用ヘリコプター × 1機
• - SA 330プーマ汎用ヘリコプター × 2機

任務と活動内容

ジブチ駐留フランス軍の任務には、ジブチ軍との連携や、アフリカの角に位置する国々との軍事的な協力が含まれます。具体的には、海難救助や災害支援、民間と軍事の協力、アフリカ連合の待機部隊（EASF）への参加、ならびに統合参謀本部の指揮のもとでの共同訓練や実戦が挙げられます。

過去には、ソマリアでのオリックス作戦やルワンダのテュルコワーズ作戦、エチオピア・エリトリア国境での作戦、さらにはコートジボワールでのフランス人救出作戦を行っています。また、アフリカ全域で平和維持活動を行うために、アフリカ各国軍に訓練を提供するプログラムも実施されています。2006年以降は、ウガンダ大隊への訓練支援を行い、アフリカ連合ソマリア・ミッション（AMISOM）を支援してきました。

結論

このように、ジブチ駐留フランス軍は地域の安定と安全を保持するために多岐にわたる重要な任務を担っており、その活動はフランス本国だけでなく国際社会においても大きな影響を及ぼしています。

もう一度検索