ジミー・クリフ

ジミー・クリフ（Jimmy Cliff OM、1948年4月1日 - ）は、ジャマイカを代表するレゲエシンガーの一人です。本名はジェイムズ・チェンバース(James Chambers)で、1960年代初頭から音楽活動をスタートさせました。

デビューから世界へ

1962年、ジャマイカがイギリスから独立した年に、ジミー・クリフは音楽の世界に足を踏み入れました。同年には、「ディアレスト・ビヴァリー」を発表。この曲のレコーディング資金を捻出するために、同名のレストランに自ら売り込みをかけたというエピソードは、彼の音楽に対する情熱を物語っています。

1965年には活動拠点をロンドンに移し、1967年にファースト・アルバム『ハード・ロード・トゥ・トラベル』をリリース。1970年には、キャット・スティーヴンスの「ワイルド・ワールド」をカバーし、全英8位を記録する大ヒットとなりました。この曲は後に、UKレゲエシンガーのマキシ・プリーストもカバーしています。

映画『ハーダー・ゼイ・カム』と世界的な成功

1972年、ジミー・クリフはジャマイカの社会状況を描いた映画『ハーダー・ゼイ・カム』に主演し、その主題歌「ザ・ハーダー・ゼイ・カム」も担当しました。この映画とサウンドトラック盤は、ジャマイカ、イギリスをはじめ世界中で大ヒットし、彼の名を一躍有名にしました。1977年以降は、ボブ・マーリィやサード・ワールドと共に日本にも紹介され、1978年には来日公演も行っています。

グラミー賞受賞と90年代以降の活躍

1985年、ジミー・クリフはアルバム『クリフハンガー』でグラミー賞を受賞し、その音楽的な才能を世界に示しました。1993年には、映画『クール・ランニング』の主題歌「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」（ジョニー・ナッシュのカバー）が再び大ヒットし、彼の人気は再燃しました。

1999年には、イベント「ジャパンスプラッシュ」で来日し、トリを務めました。21世紀に入ってからも、彼は現役で音楽活動を続けています。

他アーティストとの交流

80年代には、ローリング・ストーンズのアルバム『ダーティ・ワーク』にゲスト参加し、「トゥー・ルード」でキース・リチャーズとのデュエットを披露しました。また、ジミー・クリフの作品『ブラック・マジック』には、元ザ・クラッシュのジョー・ストラマーがゲスト参加するなど、様々なアーティストとの交流も行っています。

日本公演

1978年には以下の日程で日本公演を行いました。
3月5日 [渋谷公会堂]
3月6日 中野サンプラザ
3月7日 京都会館
3月8日 フェスティバルホール

ジミー・クリフは、レゲエ音楽の普及に大きく貢献しただけでなく、映画俳優としても成功を収め、多才なアーティストとして世界中のファンを魅了し続けています。

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