ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー

映画『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』の概要

『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』は、1978年の春休み東映まんがまつりで公開された劇場版オリジナル作品です。この映画は、前年までに放送された特撮シリーズ『ジャッカー電撃隊』の続編であり、同じく特撮の名作『秘密戦隊ゴレンジャー』とのコラボレーションを実現した作品です。曜日は1978年3月18日に上映され、他のアニメ映画や童話作品と共に併映されていました。

特徴と制作背景

本作は、特撮作品としては唯一のクロスオーバー映画で、東映が展開していた特撮ヒーロー文化の集大成とも言えます。当時、特撮ファンから注目を集めており、映画の中ではジャッカーとゴレンジャーに加え、石森東映特撮ヒーローたちも登場する印象的なストーリーが展開されました。実際に、映像でのヒーローの共闘は多くのファンを魅了し、そのスタイルは後のオリジナルビデオ作品シリーズ「スーパー戦隊Vシネマ」へと引き継がれていきます。

物語のあらすじ

物語は、ジャッカーのメンバーが新宿でカレンの買い物の荷物持ちをするシーンから始まります。そんな中、空飛ぶ円盤が街に現れ、大混乱が巻き起こります。ジャッカーたちは急いで基地に戻り、空飛ぶ円盤を追跡するためにスカイエースで出発しますが、円盤は彼らをおびき寄せる罠でした。この隙に、科学特捜隊の燃料部隊はクライムに攻撃され、ウランを奪われてしまいます。

その後、ジャッカーたちは再び基地で指揮官の鯨井と行動隊長の番場からクライムが生き残っており、世界各地で悪事を働いていることを知らされます。彼らは水爆製造工場に潜入していたスパイ・001が、情報を持ち帰る途中で暗殺されたことを知り、調査を進めます。

すると、桜井たちはペギー松山（モモレンジャー）と出会い、彼女の協力を得て情報を掴むことになります。彼女は、クライムの根拠地である奇怪岬の情報を示す暗号を持っており、ジャッカーとゴレンジャーは共闘して、クライムの首領アイアンクローの計画を阻止しようと奮闘します。

登場人物

主要なキャラクターにはジャッカー電撃隊とゴレンジャーのメンバーが含まれ、彼ら各自のバックグラウンドや特技が物語に深みを加えています。ジャッカーの桜井（スペードエース）や東（ダイヤジャック）、ゴレンジャーのアカレンジャーやモモレンジャーなど、個性的なキャラクターたちが協力し、クライム四天王との壮絶な戦闘を繰り広げます。

各キャラクターの役割

桜井五郎（スペードエース）: オリンピックメダリスト。クライムとの戦闘で主導的な役割を果たす。
カレン水木（ハートクイン）: 元警察官で、桜井のパートナー。
* ペギー松山（モモレンジャー）: ゴレンジャーの紅一点。独自の情報をもとにジャッカーと連携。

スペシャルアクションと共闘

クライマックスでは、ジャッカーとゴレンジャーの協力による合体技「ゴレンジャーハリケーン・ビッグボンバー」が披露され、四天王ロボとの壮絶な戦闘を制します。この連携技は、両チームの絆を象徴することとなり、多くの観客に感動を与えました。

文化的影響

『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』は、特撮ファンにとって重要な映画であり、後の作品にも多大な影響を与えました。この映画をもって、石森章太郎原作の特撮作品が一段落し、1980年代以降の新たなスタイルの特撮への道を開くきっかけとなります。こうした歴史的背景を持つ本作は、特撮文化の中でも特別な位置を占めています。

まとめ

『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』は、特撮作品の枠を超えた夢の共演が実現したシリーズとして、今でも多くのファンに親しまれています。その劇中のエピソードやキャラクターの魅力は、世代を超えて語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索