ジャングルブック・少年モーグリ

『ジャングルブック・少年モーグリ』

概要

『ジャングルブック・少年モーグリ』は、ラドヤード・キップリングの小説『ジャングルブック』を原作としたテレビアニメです。1989年10月2日から1990年10月29日までテレビ東京系列局で放送されました。物語は20世紀初頭のインドを舞台に、オオカミに育てられた少年モーグリの成長と彼の心の葛藤を中心に展開されます。

この作品は、モーグリの成長を全52話にわたり詳細に描写しており、他の同名のアニメとは異なります。モーグリはオオカミの一員として育てられながら、次第に自らの人間性を理解し、自己のアイデンティティについて悩むようになります。このような心の葛藤が物語の中で丁寧に描かれています。

初めはあまり視聴率が伸びなかった本作ですが、放送開始当初に計画されていた2クールから、スポンサーである住友電工の協力を得て、反響を受けて4クールに延長されることとなりました。

登場人物

モーグリ

声 - 高乃麗
モーグリは幼少期に両親と離れ、ジャングルでオオカミに育てられた少年です。彼は明るく元気な性格ですが、自身がオオカミでなく人間であることを知るにつれ、さまざまな葛藤を抱えるようになります。やがて彼は人間社会に帰ることを選びます。

ルーリ

声 - 横尾まり
モーグリを育てたオオカミ一族の母で、英雄アレキサンダーの妻です。彼女はモーグリや兄弟たちの成長を見守り、時には厳しく時には優しく教育します。

バルゥ

声 - 銀河万丈
老齢のクマで、モーグリを教育する役割を担っています。彼はおおらかな性格で 、モーグリに対して愛情を持っていますが、時に彼の教育に過度に介入してしまいます。

バギーラ

声 - 石丸博也
クロヒョウであり、モーグリの教育を支える重要な存在です。彼はモーグリに対して知識を与え、ジャングルのルールを教えます。

シアカーン

声 - 笹岡繁蔵
モーグリの宿敵で、人間を襲うことを厭わないトラです。物語を通じて、シアカーンとの対決はモーグリの成長に欠かせない要素となります。

ストーリー

物語は、モーグリがいかにしてジャングルのオオカミたちに育てられるのかから始まります。彼はオオカミの習性を学びながら、ジャングルでの生活に順応していくものの、次第に自分のルーツや人間についての知識が増えていきます。特に人間の少女メシュアとの出会いは、彼の成長に大きな影響を及ぼします。彼にとっては恋心を抱く相手となり、人間社会への一歩を踏み出すきっかけとなります。

物語が進むにつれ、モーグリは自分がどのように生きるべきかを考え始めます。そして、彼はジャングルの仲間たち、果てはシアカーンとの戦いを通じて、自らの存在意義を見出していくことになります。最終的には、ジャングルと人間社会の間でどのようにバランスを取るのかを示す彼の選択が描かれ、多くの視聴者に深い感動を与える作品となりました。

放送・関連商品

本作はその後も様々な国で放送され、特に韓国では1992年に初めて上映され、その後も再放送が行われました。また、VHSやDVDなどの関連商品も販売されており、幅広いファン層を持つ作品となっています。

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