ジャンダルマ

ジャンダルマについて

トルコにおけるジャンダルマ（Jandarma）は、準軍事組織として国の治安維持を担当する重要な機関です。正式にはジャンダルマ総司令部（Jandarma Genel Komutanlığı）と呼ばれています。この組織の設立は1839年にさかのぼり、オスマン帝国時代のタンジマート改革の一環として創設されました。その名称は、フランス語の「ジャンダルムリ」に由来し、国家憲兵を意味します。

ジャンダルマの役割

平時のジャンダルマはトルコの内務省に所属し、国内の治安維持や国境警備、さらには重要な施設の警護や交通の取り締まりといった多岐にわたる任務を担っています。この組織は主に警察業務を基本としているため、一般市民が緊急を要する場合には、特定の電話番号（156）を用いて通報し、出動を要請することが可能です。この点で、一般警察（155）とは明確に役割が異なります。

ジャンダルマの管轄エリアは国土の約82％を占め、1983年に制定された法律によってその職務や権限が厳密に定められています。日常の警備業務においては、警察や市警察（zabıta）との連携もあり、公共の安全を確保するために三者が協力して行動することもあります。

武器と組織的特性

しかし、ジャンダルマは純粋な警察組織というわけではなく、軍事的な性格も併せ持っています。重火器の機関銃や迫撃砲、対戦車ロケット砲、さらには装甲車も保有しているため、より危険度の高い事象にも迅速に対応できる体制を整えています。ただし、戦車は保有していないのが特徴です。いざ有事となれば、トルコ陸軍の指揮下に入ることになります。

階級システム

ジャンダルマの組織内には明確な階級システムが存在し、現在の兵員数は現役が約20万人、予備役が約5万人とされています。トルコ軍とは異なり、ジャンダルマは志願制を採用しており、自らの意思で入隊することが求められています。

まとめ

このように、ジャンダルマはトルコにおける治安維持に多大なる貢献をしており、その任務は広範かつ重要です。国民の安全を守るべく努力し続けるジャンダルマの活動は、国の安定を支える重要な柱となっています。公式サイトも存在しており、さらに詳しい情報を得ることができます。

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