ジャンプ・アップ

ジャンプ・アップ（Jump Up!）

エルトン・ジョンのアルバム『ジャンプ・アップ』は、1982年にリリースされ、彼の音楽的な進化を象徴する作品となりました。このアルバムは、クリス・トーマスが全面的にプロデュースした初の試みでもあり、以降1980年代から1990年代にかけての彼のキャリアに大きな影響を与えることとなります。

アルバムには、心に響くバラード「ブルー・アイズ」や、「ウェスタン・フロント」といった楽曲が収録されています。特に、ジョン・レノンを追悼する曲「エンプティー・ガーデン」は、深い感情を伴った作品であり、多くのリスナーに愛されています。この曲は、レノンの死という痛ましい出来事に対するエルトン・ジョンの思いを強く表現しており、ファンにとっても特別な意味を持つ楽曲です。

アルバムの作詞では、ジョンと長年の盟友であるバーニー・トーピンが重要な役割を果たしており、そのほかには、ゲイリー・オズボーンや、後に『ライオン・キング』でのコラボレーションを果たすティム・ライスも参加しています。彼らの多彩な作詞スタイルが、アルバム全体に色合いを加えているのです。

また、参加しているミュージシャンたちも豪華です。TOTOのドラマーであるジェフ・ポーカロや、ピート・タウンゼントがこのアルバムに貢献しており、エルトン・ジョンの幅広い音楽性を支える大きな要素となっています。

収録曲には以下のようなものがあります。:

1. ディア・ジョン - Dear John
2. 恋のいじわる - Spiteful Child
3. ボール・アンド・チェイン - Ball & Chain
4. リーガル・ボーイズ - Legal Boys
5. 僕はロボット - I Am Your Robot
6. ブルー・アイズ - Blue Eyes
7. エンプティー・ガーデン - Empty Garden (Hey Hey Johnny)
8. 君はプリンセス - Princess
9. 想い出はるかに - Where Have All The Good Times Gone
10. ウェスタン・フロント - All Quiet On The Western Front

特に「All Quiet On The Western Front」という楽曲は、映画『西部戦線異状なし』からインスピレーションを受けたタイトルであり、アルバムの中でも印象的な一曲です。この曲には短縮版も存在し、それぞれに異なる魅力があります。

アルバムの製作はクリス・トーマスが手掛けており、音質を高めるためにビル・プライスが録音を担当しました。また、アートワークにはデビッド・コスタが関与しており、視覚的な印象も大変重要とされています。

エルトン・ジョンの『ジャンプ・アップ』は、音楽の側面のみならず、アーティストとしての彼の成長や変革を示す重要な作品です。その内容や参加者、さらに背景にあるストーリーを知ることで、より深くこのアルバムを楽しむことができるでしょう。

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