ジャンルカ・ラパドゥーラ

ジャンルカ・ラパドゥーラ：二つの血を引くストライカー

ジャンルカ・ラパドゥーラ・バルガス（Gianluca Lapadula Vargas）は、1990年2月7日、イタリアのトリノで生まれました。母親がペルー人であることから、イタリアとペルーの二つのルーツを持つサッカー選手です。現在は、カリアリ・カルチョに所属し、フォワードとして活躍しています。

プロへの道のり：下積み時代とレンタル生活

ラパドゥーラのサッカーキャリアは、1996年にユヴェントスの下部組織で始まりました。その後、トレヴィーゾの下部組織を経て、2007年にプロ・ヴェルチェッリとプロ契約。しかし、1年でチームを離れることになります。

2009年にはパルマへ移籍しますが、6年間で7度のレンタル移籍を繰り返すことになります。なかなか出場機会を得られませんでしたが、2011年にレンタルで加入したサンマリノ（イタリア4部）で、35試合24得点という目覚ましい活躍を見せます。これが転機となり、2012年にはセリエBのチェゼーナへレンタル移籍。しかし、ここでは無得点に終わります。2013年にはスロベニアのNDゴリツァへレンタル移籍し、初の海外挑戦ながらも11得点を記録しました。

2014年には、イタリア3部のテーラモへレンタル移籍し、38試合21得点と大活躍。クラブの1位フィニッシュに大きく貢献しましたが、クラブの八百長問題が発覚し、セリエB昇格は幻となりました。

ペスカーラでの躍進とミランへの移籍

2015年、ラパドゥーラはセリエBのデルフィーノ・ペスカーラへ完全移籍。マッシモ・オッド監督の下、才能が開花し、シーズンを通して好調を維持。キャリアハイとなる30得点を叩き出し、セリエB得点王に輝きました。

この活躍が認められ、2016年6月24日には、セリエAの名門ACミランへの移籍を果たします。ミランでは、当初背番号10を希望していましたが、空きがなく、背番号9を背負うことになりました。2016年8月27日のSSCナポリ戦でセリエAデビューを飾り、11月6日のパレルモ戦でセリエA初得点を記録しました。

ジェノア、レッチェ、ベネヴェントを経てカリアリへ

2017年7月18日、ジェノアCFCへ買取義務付きのレンタルで移籍。その後、USレッチェへのレンタル移籍を経て、2020年にはベネヴェント・カルチョへ移籍しました。そして現在は、カリアリ・カルチョでプレーしています。

ペルー代表としての活躍

ラパドゥーラは、2016年11月にイタリア代表に選出されましたが出場機会はありませんでした。2020年、母親の国籍を行使し、ペルー代表に選出。2022 FIFAワールドカップ・南米予選のチリ戦でペルー代表デビューを飾り、2021年のコパ・アメリカ2021では、グループリーグのエクアドル戦でペルー代表初ゴールを決めました。現在もペルー代表の中心選手として活躍しています。

タイトルとプレースタイル

NDゴリツァ時代にはスロベニア・カップを、ACミラン時代にはスーペルコッパ・イタリアーナを獲得しています。個人としては、レガ・プロジローネA得点王、セリエB得点王に輝いています。

ラパドゥーラは、献身的なプレーと得点能力の高さを兼ね備えたフォワードです。泥臭いプレーも厭わず、チームのために走り続ける姿勢は、多くのファンを魅了しています。イタリアとペルー、二つの国の誇りを胸に、ラパドゥーラの挑戦はこれからも続きます。

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