ジャン・クロード・コンバス

ジャン・クロード・コンバス

ジャン・クロード・コンバス（Jean-Claude Combaz, 1856年8月12日 - 1926年8月18日）は、ローマ・カトリック教会パリ外国宣教会に所属した宣教師であり、第4代カトリック長崎教区司教を務めた人物です。

生涯

1856年8月12日、コンバスはシャンベリ教区のサヴォワ県サン=ベロンで、農民の子として生まれました。シャンベリ大神学校で学んだ後、1877年9月8日にパリ外国宣教会に入会しました。1880年9月26日に司祭に叙階され、同年11月10日に日本へ渡航しました。

日本到着後、日本語を習得するため大阪に送られましたが、1882年に長崎神学校で教授が亡くなったため、その後任として長崎に赴任しました。以降、30年間にわたり将来の司祭養成に尽力し、神学生の中にはローマのプロパガンダ大学に送られた者もいました。

1912年6月3日、カトリック長崎教区司教に任命され、同年9月8日にギュスターヴ・ミュテル司教により司教に叙階されました。1915年3月18日には、浦上天主堂の献堂式を司式しました。司教在任期間中、教区の信徒数は40,000人から52,500人に増加し、30以上の教会と約45の礼拝堂が新たに設立されました。これはコンバス司教の指導力と熱意の賜物と言えるでしょう。

1922年、マリオ・ジャルディーニ大司教が教皇使節として長崎を公式訪問し、ブラジル在住の日本人向けに司祭派遣を依頼しました。コンバス司教は教区司祭にこの件を伝えましたが、当初は具体的な動きがありませんでした。しかし、奄美大島の中村長八神父が自ら志願し、コンバス司教に手紙を送ったとされています。

長年の病に苦しんだ後、1926年8月15日に教区長を辞任し、その3日後の8月18日に生涯を閉じました。コンバス司教の死は、長崎教区のみならず、日本のカトリック教会全体にとって大きな損失でした。

コンバス司教は、司祭養成と教区の発展に大きく貢献した人物として、今もなお多くの人々に記憶されています。彼の功績は、日本のカトリック教会の歴史に深く刻まれています。

関連項目

* 日本におけるカトリック教会

もう一度検索