ジャン＝バティスト・デエ

ジャン＝バティスト・デエ—18世紀フランスの画家

ジャン＝バティスト・デエ（Jean-Baptiste Deshays de Colleville、1729年5月26日生まれ）は、18世紀のフランスで活躍した著名な画家として知られています。彼はルーアン近くのコルヴィッルで生まれ、後にパリでその生涯を閉じました。

修行時代

デエの絵画の基礎は、ルーアンに住む無名の画家である父、ジャン＝ドミニクの指導のもとで築かれました。彼はさらに、ルーアンの「無料絵画学校」においてジャン＝バティスト・デカンに学び、その後ジャン・ジュヴネの弟子であったイアサント・コラン・ド・ヴェルモンの工房で素描術を習得しました。1749年の終わりには、ジャン・レストゥーの工房に移り、多くの歴史画と宗教画を学ぶことになります。レストゥーは、コラン・ド・ヴェルモンと同じく、フランスの伝統に基づく作品制作を行っており、デエはここで劇的な構図や力強い色彩の使い方を体得しました。

ローマ賞と奨学生としての活動

1750年、デエはローマ賞に挑戦し、《ヤコブの結婚に娘をささげるラバン》で二等賞、翌年の1751年には《こやしの丘のヨブ》で一等賞を受賞しました。この成果により、王家から年金を受け取る権利を得ることができましたが、出発前に「王立特待生学校」で3年間の学びを義務付けられました。彼はこの期間に多数の宗教画を制作しており、その中にはルーアンの聖訪問修道院向けの《聖母のエリザベト訪問》や《受胎告知》も含まれています。デエは在ローマ・フランス・アカデミーでの学びの最後の時期を過ごし、ラファエロやドメニキーノ、グエルチーノなどの作品から多くの素描を制作しました。

結婚とアカデミー入会

イタリアからの帰国後、1758年にデエはフランソワ・ブーシェの長女、ジャンヌ＝エリザベート＝ヴィクトワールと結婚しました。同年、彼は王立絵画彫刻アカデミーに準会員として迎え入れられ、1759年には正式な会員に昇格しました。彼がこの時期に制作した作品は、「アキレスに殺されスカマンダー川のほとりに横たわるヘクトル」であり、これは1759年のサロンで展示されました。また、《偶像崇拝を拒絶する聖アンドレ》も同年内に制作され、ルーアンの聖アンドレ教会からの制作依頼であった可能性があります。

1761年のサロン

デエは1761年にアカデミーの助教授として出展を行いましたが、ディドロによる批評では17世紀フランスの画家たちと並ぶ重要な存在として称賛されました。この際、聖アンドレ教会のために制作した《聖アンドレの鞭打ち》が出展され、以前に描かれた作品と共に、12月に教会に奉納されました。

死去と業績

1765年、デエは結核と思われる病により56歳で亡くなりました。彼の王立絵画彫刻アカデミーでの通算出品回数は4回であり、そのすべてで宗教的テーマを扱った作品を出展しています。彼の作品や人生は18世紀フランスの美術に重要な影響を与え、現在でも多くの人々に影響を与え続けています。

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