ジャン＝バティスト・レシェノー・ド・ラ・トゥール

ジャン＝バティスト・レシェノー・ド・ラ・トゥール

ジャン＝バティスト・レシェノー・ド・ラ・トゥール（Jean-Baptiste Louis Claude Théodore Leschenault de La Tour、1773年11月13日 - 1826年3月14日）は、フランスの著名な植物学者であり、鳥類学者としても名を残しています。

生涯

レシェノーは、フランスのシャロン＝シュル＝ソーヌで生まれました。父親はディジョンの判事を務めていましたが、その死後、1798年にレシェノーはパリへと移り住みました。

1800年から1803年にかけて、ニコラ・ボーダンが率いるオーストラリア沿岸探検隊に植物学者として参加しました。彼は、この探検中に多くの植物を収集しましたが、ボーダンからは庭師出身のアントワーヌ・ギシェノと比較して、その働きを低く評価されていました。1803年4月、病気を患ったためティモールで探検隊から離脱し、その後3年間はジャワ島で植物調査に専念しました。当時、ジャワ島の植物相はカール・ツンベルクによる短期間の調査しか行われておらず、レシェノーによる本格的な調査は画期的なものでした。1807年7月、レシェノーは豊富な植物標本と鳥類標本を携えてフランスに帰国しました。特に鳥類の標本は、動物学者のジョルジュ・キュヴィエによって研究されました。

ナポレオン戦争終結後の1816年5月、レシェノーは植物採集のためインドに渡り、ポンディシェリに植物園を設立しました。イギリス当局の許可を得て、マドラス、ベンガル、セイロンを訪れ、多くの有用植物や種子をレユニオン島に送りました。これらの中には、2種類のサトウキビや6種類の綿花が含まれていました。1822年にはフランスに帰国し、レジオンドヌール勲章を受勲しました。

帰国後間もなく、レシェノーは南米へと渡り、ブラジル、スリナム、フランス領ギアナを歴訪しました。カイエンヌでは茶の栽培を導入しましたが、病気のため8ヶ月間の滞在で帰国を余儀なくされました。

レシェノー自身による著作は少ないですが、彼が収集した植物標本は、エメ・ボンプラン、ルネ・デフォンテーヌ、アントワーヌ・ローラン・ド・ジュシュー、ジャック＝ジュリアン・ラビヤルディエール、エティエンヌ・ピエール・ヴァントナといった著名な植物学者たちによって研究されました。

献名

レシェノーの功績を称え、オオメダイチドリ（Charadrius leschenaultii）をはじめとする多くの鳥類や、クサトベラ科の植物の属名であるレケナウルティア（Lechenaultia、命名者が誤って's'を抜かしたとされている）にその名が献名されました。

まとめ

ジャン＝バティスト・レシェノー・ド・ラ・トゥールは、その生涯を通じて植物学と鳥類学に多大な貢献をしました。彼の収集した標本と研究は、後世の科学者たちに貴重な情報を提供し、両分野の発展に大きく寄与しました。

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