ジュリアナ・ハットフィールド

ジュリアナ・ハットフィールド：音楽の軌跡と多彩な才能

ジュリアナ・ハットフィールド（Juliana Hatfield）は、アメリカを代表するミュージシャン、シンガーソングライターです。1967年7月27日、メイン州ウィスカセットで生まれ、幼少期から音楽に親しみました。大学在学中にロックバンド、ブレイク・ベイビーズのメンバーとしてデビューし、現在はソロアーティストとして独自の音楽性を追求しています。

生い立ちと音楽への目覚め

医師である父の影響もあり、ボストン郊外で育ったハットフィールドは、10代の頃から音楽に強い興味を持つようになります。高校卒業後、ボストン大学に進学し、その後バークリー音楽大学に編入してピアノを専攻しました。この頃から音楽活動を本格化させ、才能を開花させていきます。

ブレイク・ベイビーズでのデビュー

1986年、大学在学中にジョン・P・ストローム、フリーダ・ボナー（現フリーダ・ラヴ）と出会い、ブレイク・ベイビーズを結成。ハットフィールドはボーカル、ベース、ギター、ピアノを担当し、バンドの中心メンバーとして活躍しました。1987年には、マンモス・レコードから1stアルバム『Nicely, Nicely』でデビュー。カレッジラジオを中心に支持を集め、アメリカやヨーロッパでツアーを行うなど、着実に人気を獲得していきました。バンドはその後、音楽性の変化を経ながらも、3枚のアルバムをリリースしましたが、1991年に解散しました。

レモンヘッズへの参加

ブレイク・ベイビーズ解散後、ハットフィールドは1991年にレモンヘッズに加入し、アルバム『It's a Shame About Ray』のレコーディングに参加。ベースとコーラスを担当し、ツアーにも参加しました。レモンヘッズでの活動を通じて、彼女の音楽性はさらに磨かれ、幅広い層からの支持を得るきっかけとなりました。

ソロ活動の開始と成功

ハットフィールドは、ブレイク・ベイビーズ在籍中からソロ活動も並行して行っており、1992年3月にはソロデビューアルバム『Hey Babe』をリリース。インディーズアルバムとしては異例のセールスを記録し、一躍注目を集めました。その後、ジュリアナ・ハットフィールド・スリーを結成し、1993年に1stアルバム『Become What You Are』をリリース。収録曲「My Sister」は、Modern Rock Tracksチャートで1位を獲得する大ヒットとなり、彼女の代表曲の一つとなりました。1994年にバンドは解散しますが、1995年にはアトランティック・レコードから2ndソロアルバム『Only Everything』をリリースし、よりヘヴィでアップテンポな作風に挑戦しました。

2000年代以降の活動

2000年代に入ってからも、ハットフィールドは精力的に音楽活動を続け、数々のアルバムをリリースしています。2000年の4thアルバム『Beautiful Creature』は、キャリアの中でも特に高い評価を受けました。また、2001年には新バンド、サム・ガールズを結成し、ソロ活動と並行して活動しています。2002年には初のベスト・アルバム『Gold Stars 1992–2002: The Juliana Hatfield Collection』を発表し、これまでの音楽活動を総括しました。近年では、自主レーベルからのリリースや、Xとのツアーなど、新たな試みにも積極的に取り組んでいます。2014年にはジュリアナ・ハットフィールド・スリーを再結成し、2015年に20年半ぶりのアルバムを発表しました。

ジュリアナ・ハットフィールドは、常に変化を恐れず、自身の音楽性を追求し続けるアーティストです。彼女の音楽は、多くの人々に影響を与え、これからも音楽シーンに新たな足跡を残していくことでしょう。

作品

ソロアルバム

Hey Babe （1992年）
Only Everything （1995年）
Bed （1998年）
Beautiful Creature （2000年）
Juliana's Pony: Total System Failure （2000年）
In Exile Deo （2004年）
Made in China （2005年）
How to Walk Away （2008年）
Peace & Love （2010年）
There's Always Another Girl （2011年）
Juliana Hatfield （2012年）
Wild Animals （2013年）
Pussycat （2017年）

EP

Forever Baby （1992年）
Please Do Not Disturb （1997年）
Sittin' in a Tree （2007年）

コンピレーション・アルバム

Gold Stars 1992–2002: The Juliana Hatfield Collection （2002年）

ライブ・アルバム

The White Broken Line: Live Recordings （2006年）

ジュリアナ・ハットフィールド・スリー

Become What You Are （1993年）
Whatever, My Love （2015年）

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