ジュリアナ東京

ジュリアナ東京 (Juliana's Tokyo)

ジュリアナ東京は、1991年から1994年まで東京都港区芝浦に位置したディスコで、数多くの人に親しまれました。このディスコは、総合商社である日商岩井とイギリスのレジャー企業であるウェンブリーの共同出資により設立されました。オープン当初から多くの客を魅了し、バブル期の象徴とも言える存在となりました。

概要

ジュリアナ東京は1991年5月15日に開業を迎え、芝浦の水辺近くに位置しました。広さは約1200平方メートルで、最大にして2000人を収容できる特大スペースを備えていました。音楽のスタイルは、多様なジャンルをカバーしており、当初はオールジャンルをプレイしていましたが、次第にイタロハウスやハードコアテクノ、ハイパーテクノへと移行しました。この時代のメインDJであったジョン・ロビンソンは、DJスタイルとMCでこのディスコの個性を際立たせました。

歴史の背景

開業の経緯は、1990年春、日商岩井の社員であった折口雅博が、空き倉庫の活用法を検討する中でディスコを提案したことに端を発しています。合意を得た後、開業資金を調達し、1991年にはジュリアナ東京を開ける運びとなりました。店のコンセプトは「普通のOLが上品に過ごせるディスコ」であり、内部装飾にはこだわりが見られました。

エントランスから入ると、美しいライティングと音響が広がり、訪れる人々を魅了しました。特に、女性専用のお立ち台に対して、男性が利用できる「雛壇」や音響設備が注目を集めました。ジュリアナ東京での踊りは、当時の流行であるボディコンスタイルの女性が繰り広げる vibrant（活気に満ちた）なパフォーマンスに彩られていました。

時代の象徴

ジュリアナ東京は、特に「お立ち台」が有名で、ダンスホール内の両側に設置された高さ約130センチのステージで踊る姿は、多くのメディアに取り上げられました。一時、ここで光る「ジュリ扇」を持つ女性たちが熱狂の的となり、観衆を惹きつけました。混雑時には、関係者以外立ち入ることができないほどの状況も頻繁に見られました。メディア取材が殺到し、映画試写会や企業のイベントなども開催されました。

経営の変遷

しかし、1993年にはエイベックスからの新たなCDリリースにより、一般客の流入が増え、これまでの上客が他店に流出していく問題が発生。これにより収益が急激に悪化しました。また、バブル崩壊の影響を受け、店内には警察の介入が増えるなど、経営環境は厳しくなり、最終的に1994年8月31日に閉店を余儀なくされてしまいました。

ジュリアナの遺産

閉店日には多くのファンが詰めかけ、特別に無料開放されたこの日は約4000人が来店したと言われています。このイベントは、ジュリアナ東京が残した音楽や文化への愛着を示す場となりました。その後、ジュリアナ東京の跡は別の店舗が利用されることになりましたが、いまだにその存在は多くの人々に覚えられています。さらに、2018年には大阪での復活営業も試みられるなど、その影響力は現在でも感じられます。

結論

ジュリアナ東京は、ただのディスコにとどまらず、バブル期の日本の文化を象徴する場所でした。経営不振や閉店の影響にもかかわらず、ジュリアナ東京の名前は今なお多くの人々の記憶に残っています。彼女たちが楽しんだ音楽やスタイル、そして独特の雰囲気は、今もなお特別な存在として心に響きます。

もう一度検索