折口雅博

折口雅博について

折口雅博（おりぐち まさひろ）は、1961年6月11日に東京都大田区で生まれた日本の実業家であり、起業家インキュベーターである。彼は、人材サービスや介護サービスを提供する企業集団、グッドウィル・グループの前会長であり、現在はブロードキャピタル・パートナーズ株式会社のCEOとして活躍している。

学歴と初期の経歴

折口は陸上自衛隊少年工科学校を経て、防衛大学校の理工学専攻を卒業する。彼の同期には日本電産の社長や宮城県知事が含まれており、学業においても優れた成績を収めていた。1984年、防衛大学校卒業後は日本ユニバックを経て、1985年に日商岩井に入社。彼は東欧向けの電子機器輸出や現地生産を担当し、その後、東京都芝浦の倉庫を利用して大規模なディスコ「ジュリアナ東京」を開店し、一躍話題となる。しかし、その経営は2年目に利権争いにより離脱し、多額の借金を負う。

グッドウィル・グループの設立

彼は1995年に株式会社グッドウィルを設立し、急成長を遂げる。特に、介護事業を展開するコムスンを加え、グッドウィル・グループ（GWG）として知られる企業に育て上げた。1999年には店頭公開を果たし、PERが200倍を記録するなど大きな注目を浴びる。2000年代初頭には年商が1400億円に達し、従業員は10万人にのぼった。12年目には、520の営業拠点を持ち、時価総額は7800億円に達する。

経済界での影響力

折口はその経歴から、経済界の著名人と同様に扱われ、特にベンチャービジネスでの旗手として特集されることが多かった。2004年には経団連理事も務め、経済界において強い影響力を持っていた。しかし、2007年にコムスンが厚生労働省から介護サービスの指定を不許可とされ、事業の継続が難しくなる。この問題を解決するため、折口はコムスンの譲渡を決断し、事業を存続させた。

国外への移住と事業展開

2008年、折口はGWGの取締役会長を辞任し、米国へ移住。トランプタワーに居住しながら、和食レストラン「MEGU」がシックススター認定を受けるなど、国際的なビジネス展開を行った。2009年には自己破産の申し立ても受けたが、それを乗り越えるための努力や経験を自伝『アイアンハート』（2020年発行）にまとめている。

メディアと最近の活動

2017年以降、折口は自身の成功や過去の経験について語る機会が増えている。2018年には法定速度を大幅に超えるスピード違反で起訴されるなどのニュースにも登場した。2020年には自伝を発表し、注目を集める。さらに、2024年には「令和バブル」への違和感についてのインタビューが掲載され、過去の経験をもとに現在の経済動向について考察を行っている。

政界とのつながり

折口は多くの政界人との交流があり、安倍晋三元首相とも対談を行った。彼の経歴や啓発的な発言は、現在でも多くの人々に影響を与えている。

折口雅博は、その多岐にわたる業務経験と成功したビジネス戦略を通じて、今もなお起業家や経営者たちにアドバイスを行っている。

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