ジュリオ・セザール・ダ・シウバ

ジュリオ・セザール・ダ・シウバについて

ジュリオ・セザール・ダ・シウバ（Júlio César da Silva）は、1963年3月8日生まれのブラジルの元サッカー選手で、サンパウロ州のバウルにて育ちました。彼はディフェンダーとして活躍し、特に強靭で強力なセンターバックとして知られています。タックルや対人プレーの技術に優れ、戦術眼も持ち合わせた選手でありながら、シュート力も兼ね備えていました。

幼少期とクラブ経歴

ジュリオ・セザールは貧しい家庭に生まれ育ちました。父親が家族を見捨ててしまったため、母親はメイドとして二人の子供を育て上げることが求められました。若い頃から家計を助けるために靴磨きや大工作業を行っていたジュリオは、ノロエステというクラブのユースチームでサッカーを始めますが、母親はサッカー選手になることに反対でした。しかし、彼は熱意を持ち続け、13歳の時にグアラニFCのユースチームでトライアルに合格し、16歳でプロ契約を果たしました。

19歳になる頃にはハーフバックからセンターバックに転向し、そのポジションで大きな成長を遂げました。1982年にはチームのリーダー格としてプレーし、同僚のカレッカとの良好な関係を築いていました。彼の活躍が注目され、1986年のワールドカップでは、ヨーロッパのクラブから注目を集めフランスのブレストに移籍。さらに1987年にはモンペリエへと移籍し、ローラン・ブランとのコンビでクープ・ドゥ・フランスに優勝しました。

その後、1990-91シーズンにユヴェントスFCに加入し、このシーズンではユルゲン・コーラーとセンターバックとして強力なコンビを組み、UEFAカップ優勝を味わいました。しかし、1993-94シーズンには怪我に悩まされ、欠場が続きました。やがて、1994-95シーズンにはボルシア・ドルトムントに移籍し、2シーズン連続でリーグ優勝に貢献。1996-97シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグの栄冠も掴んだ。

代表経歴

1984年、ジュリオ・セザールは非公式戦ながらブラジル代表に初選出されました。正式代表としての初出場は1986年、東ドイツとの試合でした。そしてメキシコW杯では、公式にレギュラー選手として起用されました。しかしながら、準々決勝のフランス戦では重要なPKを外し、チームの進出を逃すという悔しい思いも経験しました。

1987年以降はヨーロッパでの活躍にもかかわらず、代表に呼ばれる機会は減少しました。1990年のワールドカップには召集されず、1993年には再び代表に選ばれましたが、その際、宿舎での盗難事件を受けてブラジルサッカー連盟への不信感から、以降代表でのプレーを拒否することになります。

引退とその後

2001年、ジュリオ・セザールはブラジルに帰国し、リオ・ブランコECでプレーした後、現役引退を決意しました。彼はサッカー界において多大な影響を与えた選手の一人であり、強固なディフェンダーとして多くのファンに愛されました。彼のキャリアは、困難を乗り越えて成功を収めた例として、サッカーの歴史に刻まれています。

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