ジュリー&ジュリア

『ジュリー＆ジュリア』（2009年）は、ノーラ・エフロン監督によるアメリカ合衆国の伝記コメディドラマ映画です。フランス料理界のレジェンド、ジュリア・チャイルドと、現代のブロガーであるジュリー・パウエルという、時代も境遇も異なる2人の女性の人生と挑戦を、並行して描いた作品です。

映画は、1960年代に出版されたジュリア・チャイルドのフランス料理のレシピ本をきっかけに、現代の女性ジュリー・パウエルが、そのレシピをすべて1年で作るという挑戦を始める物語から始まります。彼女は自分のブログでその過程を記録し、料理を通して自己発見や成長を遂げていきます。

一方、ジュリア・チャイルドの物語は、彼女がフランス料理の世界で成功を収めるまでを描いています。アメリカ人女性としてフランス料理の世界に飛び込み、数々の困難を乗り越えながら、独自の料理スタイルを確立し、人気料理研究家として名を馳せるまでを描いています。

メリル・ストリープが演じるジュリア・チャイルドは、そのカリスマ性と圧倒的な存在感で、観客を魅了します。彼女のユーモラスで飾らないキャラクターは、世代を超えて共感を呼びます。一方、エイミー・アダムス演じるジュリー・パウエルは、現代女性の等身大の姿を体現し、彼女の奮闘と成長に心を打たれます。

2人の物語は、互いに影響を与え合い、それぞれの成長を促していきます。料理を通して、人生の喜びや困難、そして自己実現といったテーマが丁寧に描かれています。

キャストには、ジュリアの夫を演じるスタンリー・トゥッチ、ジュリーの夫を演じるクリス・メッシーナなど、実力派俳優が名を連ねています。さらに、ジュリアの共同執筆者や友人など、彼女を取り巻く人々の姿も丁寧に描かれ、より人間味あふれる物語となっています。

『ジュリー＆ジュリア』は、Rotten Tomatoesで批評家の78%が高評価という、高い評価を得ています。平均点は10点満点中6.7点で、批評家一致の見解では「メリル・ストリープのカリスマ的な演技に支えられた軽妙で面白い料理コメディ」と評されています。Metacriticでも、34件のレビューのうち26件が高評価、平均点は100点満点中66点を獲得しています。

また、メリル・ストリープの演技は高く評価され、第67回ゴールデングローブ賞 主演女優賞（ミュージカル・コメディ部門）を受賞するなど、数々の賞に輝きました。

『ジュリー＆ジュリア』は、美味しい料理と感動の物語が詰まった、心温まる作品です。料理好きの方だけでなく、人生の喜びや困難と向き合うすべての世代の人々に、おすすめできる映画です。料理、人生、そして自分自身と向き合う、忘れられない感動の体験が待っています。

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