ジョニー・オーツ

ジョニー・レーン・オーツ：不屈の闘志を燃やした名将

ジョニー・レーン・オーツ（Johnny Lane Oates, 1946年1月21日 - 2004年12月24日）は、アメリカ合衆国出身の元プロ野球選手、監督です。選手としては控え捕手として地道にキャリアを積み重ね、引退後は監督としてその才能を開花させました。

選手時代

オーツは1966年のMLBドラフトでシカゴ・ホワイトソックスから指名を受けましたが、契約せずにバージニア工科大学に進学。翌年、ボルチモア・オリオールズから指名を受けプロ入りしました。現役時代は、オリオールズ、ブレーブス、ヤンキースなど5球団で控え捕手としてプレーしました。

指導者としてのキャリア

引退後、オーツは指導者としての道を歩み始めます。1982年からニューヨーク・ヤンキース傘下のマイナーリーグで監督を2年間務めました。その後、シカゴ・カブスのブルペンコーチ、オリオールズ傘下のAAA級監督、オリオールズのベンチコーチを経て、1991年途中にオリオールズの監督に昇格しました。

オリオールズの監督として、オーツはチームを立て直し、1992年、1993年と2年連続で85勝をクリア。低迷していたチームを上位争いに加わるまでに成長させました。しかし、1994年には地区2位につけていたにも関わらず、ストライキ中に解任されるという不運に見舞われます。

1995年、オーツはテキサス・レンジャーズの監督に就任。GMダグ・メルビンとの縁もあり、新天地で再びチームを率いることになりました。1996年には90勝を挙げ、レンジャーズを球団初の地区優勝に導きました。1998年、1999年にも地区優勝を果たしましたが、プレーオフではニューヨーク・ヤンキースに敗れ、ワールドシリーズ進出は果たせませんでした。

2001年5月、オーツはレンジャーズの監督を退任。理由は、自身が進行性の脳腫瘍に冒されていることが判明したためでした。余命1年と宣告されながらも、オーツは懸命な治療を行い、宣告後3年近く生き延びました。その間、娘の結婚式に出席し、孫の誕生に立ち会うことができました。2003年には、レンジャーズの球団殿堂入りを果たし、セレモニーに出席しました。

2004年12月24日、ジョニー・オーツは脳腫瘍のため、58歳で亡くなりました。

功績を称えて

オーツの死後、レンジャーズは彼の功績を称え、2005年8月6日に背番号『26』を永久欠番に指定しました。また、レンジャーズとオリオールズの両球団で殿堂入りを果たし、その功績は永遠に語り継がれることでしょう。

ジョニー・レーン・オーツは、選手としては目立った成績を残せなかったものの、監督としてチームを勝利に導く手腕を発揮し、多くの人々に愛された人物でした。病魔に侵されながらも最後まで野球への情熱を失わず、不屈の精神で人生を歩んだオーツの姿は、多くの人々に勇気を与え続けています。

詳細情報

表彰
アメリカンリーグ最優秀監督賞：1回（1996年）
背番号
12 （1970年、1972年）
15 （1973年 - 1975年途中）
6 （1975年途中 - 1976年）
5 （1977年 - 1979年）
26 （1980年 - 1981年、1989年 - 2001年）
* 9 （1984年 - 1987年）

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