ジョニー・カー

ジョニー・"レッド"・カー：多才なバスケットボールの Pioneer

ジョニー・"レッド"・カー（John Graham "Red" Kerr, 1932年7月17日 - 2009年2月26日）は、アメリカ合衆国出身の元バスケットボール選手、指導者、そして解説者として、その名をバスケットボール史に刻みました。イリノイ州シカゴで生まれ、イリノイ大学で才能を開花させたカーは、選手、コーチ、解説者としてNBAに貢献しました。

選手としてのキャリア

カーは、高校時代に急激な身長の伸びを経験し、サッカーからバスケットボールへと転向。イリノイ大学では3年間で1299得点を記録し、最終学年には平均25.3得点でBig10を制覇。1952年のNCAAトーナメントではチームをFinal4に導きました。1954年のNBAドラフトでは、シラキュース・ナショナルズ（後のフィラデルフィア・76ers）から全体6位指名を受け、プロの舞台へ。

ルーキーイヤーから10.5得点6.6リバウンドを記録し、チームの優勝に貢献。1958-59シーズンにはキャリアハイとなる17.8得点14.0リバウンドを記録しました。ウィルト・チェンバレンの加入により出場機会が減少し、ボルティモア・ブレッツへ移籍。その後、シカゴ・ブルズでヘッドコーチ就任を望み、引退を決意しました。

NBA通算成績は、12シーズン905試合出場、12,480得点10,092リバウンド、平均13.8得点11.2リバウンドです。

コーチとしてのキャリア

カーは、シカゴ・ブルズのヘッドコーチとして、創部初年度にプレイオフ進出という快挙を達成し、最優秀コーチ賞を受賞。しかし、オーナーとの確執から退団。その後、フェニックス・サンズのヘッドコーチに就任するも、2シーズンで解任されました。コーチキャリア通算成績は、4シーズン283試合、93勝130敗、勝率.329、プレイオフ進出2回です。

解説者としてのキャリア

コーチを辞任後、フェニックス・サンズの解説者として活動を開始。その後、シカゴ・ブルズの解説者として長年活躍し、ユーモア溢れる解説で人気を博しました。マイケル・ジョーダンとの交流も有名で、試合前にカーの解説者席の前で滑り止めの粉をまくのが恒例となっていました。

晩年と死

2009年2月26日、前立腺癌のため76歳で死去。彼のバスケットボール界への貢献は、選手、コーチ、解説者として多岐にわたり、多くの人々に記憶されています。

業績とエピソード

カーは、選手として非常に頑丈であり、NBAデビューから11年間、一度も試合を休むことがありませんでした。連続834試合出場は、1983年にランディ・スミスに破られるまでNBA最長記録でした。

サンズの解説者時代のユーモア溢れるエピソードや、マイケル・ジョーダンとの交流など、数々の逸話が残されています。

主な業績

オールスター選出：1956年, 1959年, 1963年
最優秀コーチ賞：1967年

ジョニー・"レッド"・カーは、その多才な才能と人間性で、バスケットボール界に多大な影響を与えた人物として、これからも語り継がれるでしょう。

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