ジョン・クルック

ジョン・マーティン・クラック

ジョン・マーティン・クラック（John Martin Kruk , 1961年2月9日 - ）は、アメリカ合衆国ウェストバージニア州チャールトン出身の元プロ野球選手（一塁手、外野手）です。左投左打で、現在はスポーツ専門ケーブルテレビチャンネルESPNの「ベースボール・トゥナイト」でコメンテーターとして活躍しています。

プロ入りとメジャーデビュー

1981年のMLBドラフトでサンディエゴ・パドレスから指名を受け、プロ入りを果たしました。しかし、メジャーリーグへの昇格には約5年の歳月を要し、1986年4月7日にようやくメジャーデビューを果たしました。

パドレス時代

メジャーデビューイヤーとなった1986年は、主に外野手として122試合に出場し、打率.309を記録しました。翌1987年には、ベテラン選手のスティーブ・ガービーの衰えもあり（この年限りで引退）、一塁手のレギュラーポジションを獲得しました。主に三番打者として起用され、打率.313、20本塁打、91打点を記録する活躍を見せました。しかし、1988年は不調に陥り、再び外野手としての出場機会が増えました。

フィリーズ時代

1989年シーズン序盤も不調（移籍時点での打率.184）だったため、シーズン途中にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍することになりました。しかし、フィリーズ移籍後は打率.331と好調を維持し、シーズン通算の打率は.300をマークしました。1992年まで一塁と外野の両方を守るユーティリティプレイヤーとして起用され、1991年には打率.291、21本塁打、92打点の成績でオールスターゲームに初選出されました。その後、1993年まで3年連続でオールスターに出場を果たしました。

1993年には一塁手として固定され、打率.316、14本塁打、85打点を記録し、チームのワールドシリーズ進出に大きく貢献しました。トロント・ブルージェイズとのワールドシリーズには敗れたものの、クラックにとって最高のシーズンとなりました。

突然の引退

しかし、1994年のスプリングトレーニング中に、チームメイトのミッチ・ウィリアムスが投じた牽制球が股間を直撃するというアクシデントに見舞われます。保護カップが役に立たず、それが原因で精巣癌を発症してしまいました。体重も増加し、この年は75試合の出場に終わり、自由契約となりました。翌1995年にはシカゴ・ホワイトソックスでプレーしましたが、満足に出場できない状況が続きました。それでも打率.308を記録していましたが、7月30日の試合でシングルヒットを放ち、代走を送られて試合から退くと、そのまま現役引退を発表しました。

受賞歴・記録

* オールスター出場：3回（1991年、1992年、1993年）

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