ジョン・コーザイン

ジョン・スティーヴンズ・コーザインの人生と業績

ジョン・スティーヴンズ・コーザイン（Jon Stevens Corzine）は、1947年1月1日、イリノイ州テーラービルに誕生しました。彼は幼少期を小さな自営農場で過ごし、高校卒業後はイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校に進学しました。大学生活ではファイ・デルタ・シータのメンバーとして活動し、1969年に卒業を果たします。コーザインは学業の傍ら、アメリカ海兵隊に入隊し、1975年まで予備役として軍務を経験し、最終的には軍曹に昇進しました。

大学卒業後、コーザインはカリフォルニア大学ロサンゼルス校で経済学の博士号を取得する予定でしたが、1970年にベトナム戦争の影響で現役に召集され、計画を見直さざるを得ませんでした。後に彼は、シカゴ大学経営学大学院に進学し、1973年に経営学修士号を取得しました。

結婚と家庭

コーザインは1969年、高校時代の恋人ジョアン・ドウアティと結婚し、3人の子供をもうけました。しかし、2002年から別居状態となり、2003年には離婚。この離婚は彼の政治キャリアにも波紋を呼び、2005年の知事選挙に関する選挙運動では、元妻ジョアンの発言が事あるごとに取り上げられました。彼の対立候補は、このプライベートな問題を利用しようとしましたが、結果的に批判を浴びることになります。

実業界での活躍

コーザインのキャリアは、シカゴのコンチネンタル・イリノイ国法銀行でスタートしました。彼は契約部門での業務を経て、オハイオ州のバンク・ワンに転職。その後、1975年には証券業界へ進出し、ゴールドマン・サックス社で債券トレーダーとして働くようになります。1994年には同社の会長兼CEOに就任し、会社を個人規模の取引銀行からグローバルな証券銀行へと成長させました。この業績により、彼はタイム誌にて影響力のある経営者の一人として評価されることになります。

政界への進出

コーザインは1999年にゴールドマン・サックスを退社し、2000年のニュージャージー州連邦上院議員選挙に出馬しました。この選挙では、総額およそ6280万ドルを投じて選挙戦を戦い、共和党の候補に接戦の末勝利を収めます。2001年に上院議員としての任務を開始し、企業の不正会計を監視するサーベンス・オクスリー法の制定に関与。さらに、401kプランに関連する改革案を支持するなど、数々の政策に取り組みました。

ニュージャージー州知事として

コーザインは2005年、民主党からニュージャージー州知事選挙に出馬。全投票の約54%にあたる122万4493票を獲得し、勝利を果たします。彼の知事としての初仕事は州の赤字削減を目的とした予算編成であり、支出を削減する方針を採用しました。しかし、その中で教育予算の削減は激しい反発を招くこととなります。また、消費税の引き上げやタバコ税の増加も、彼の政策の一部でした。

コーザインは2009年に再選を目指しましたが、共和党のクリス・クリスティに僅差で敗れました。彼の選挙結果は以下の通りです：

• - 2009年州知事選挙：ジョン・コーザイン（民主党） - 44.9%、クリス・クリスティ（共和党） - 48.5%
• - 2005年州知事選挙：ジョン・コーザイン（民主党） - 54%、ダグラス・フォレスター（共和党） - 43%

その後、コーザインはMFグローバルの会長兼CEOに就任しましたが、2011年にインサイダー取引が公表され、会社は破綻に至ります。彼の政治と企業活動における複雑な経緯は、アメリカの歴史における重要な一幕を成しています。

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