ジョン・セシル (第5代エクセター伯爵)

第5代エクセター伯爵ジョン・セシルについて

第5代エクセター伯爵ジョン・セシル（1648年頃 - 1700年8月29日）は、イングランド王国の著名な貴族であり政治家です。彼は1678年に父から爵位を継承するまで、バーリー卿（Lord Burghley）という儀礼称号を使用していました。特に、「旅する伯爵」として知られ、多くの旅行と美術品の収集で名を馳せました。

生涯の経歴

ジョン・セシルは、第4代エクセター伯爵であるジョン・セシルと、彼の初婚の妻フランシスの子供として成人しました。フランシスは第8代ラトランド伯爵の娘であり、良好な背景を持つ家庭で育ちました。彼はスタンフォード・スクールにて初等教育を受けた後、1667年にケンブリッジ大学セント・ジョンズ・カレッジに進学します。

地元ノーサンプトンシャーでは、1670年から1684年にかけて治安判事として活動しながら、政治の世界への足がかりを築きました。1675年にはノーサンプトンシャー選挙区の補欠選挙で庶民院に当選したとされていますが、実際の選挙活動は少なかったようです。議会では、法案委員会に参加するなどの活動を行い、一度だけ演説を行いました。その内容は義理の兄であるウィリアム・キャヴェンディッシュを支持するものでした。

1678年に父からエクセター伯爵位を継承しましたが、その後の政治的活動は控えめでした。1688年の名誉革命では、ウィリアム3世の支持を示しましたが、その後はトーリー党の一員として知られるようになりました。彼はウィリアム・アンド・メアリーへの宣誓を拒否した臣従宣誓拒否者としても名を残しました。

旅行と美術品収集

ジョン・セシルは著名な旅行者でもあり、1679年、1683年、1699年の3回にわたってヨーロッパ大陸を訪れました。特にイタリアで数多くの絵画を購入し、これらの美術品は彼の邸宅バーリー・ハウスに展示されることとなります。彼の旅行は当時の貴族文化を体現しており、彼の収集物は多くの人々に感銘を与えました。

恋愛と家族

ジョン・セシルは1670年5月4日にアン・キャヴェンディッシュと結婚しました。彼女は第3代デヴォンシャー伯爵の娘であり、ふたりの間には4男4女が誕生しました。息子の一人であるジョンは第6代エクセター伯爵として後を継ぎ、政治活動を続けました。また、弟たちも生涯未婚であったため、その家族は比較的広がらない状態となりました。

彼の娘エリザベスは1670年代において、第4代オーラリー伯爵と結婚し、子供をもうけました。

最期

ジョン・セシルは1700年8月29日、パリ近郊にて腹膜炎のために亡くなりました。彼の葬儀は同年10月20日にスタンフォードのセント・マルティン教会で行われ、同名の息子が伯爵位を受け継ぎました。彼の生涯は、貴族としての役割に加え、文化的な側面でも重要な影響を与え続けています。

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