ジョン・ディーバス

ジョン・エリック・ディーバス

ジョン・エリック・ディーバス（Jon Eric Debus、1958年8月31日生まれ）は、アメリカ合衆国イリノイ州出身の元プロ野球選手であり、引退後は野球指導者、そして監督としても活動しました。

選手としての歩み

ディーバス氏は1980年、MLBのロサンゼルス・ドジャースからドラフト会議の21巡目で指名を受け、プロとしてのキャリアをスタートさせました。しかし、残念ながらメジャーリーグの舞台に昇格することは叶わず、1989年までの10シーズンにわたり、ドジャース傘下のマイナーリーグでプレーを続けました。この間、彼は主に外野手として、また一部では捕手としても出場しました。マイナーリーグでの通算成績は、927試合に出場し、打率.281を記録しています。現役生活を通じて、彼は着実に経験を積みましたが、最高峰であるメジャーリーグでの出場は実現しませんでした。

指導者・監督としてのキャリア

現役引退後、ディーバス氏はユニフォームを脱ぎ、1990年から指導者の道へ進みました。最初はマイナーリーグのチームで打撃コーチを務め、選手の育成に携わりました。その後、独立リーグであるノーザンリーグに属するエルマイラ・パイオニアーズでは監督の座に就き、チームの指揮を執る経験も積みました。

長年にわたりドジャース球団との関わりも深く、2002年から2004年にかけては、ドジャース傘下のチームでキャッチング・コーディネーターという捕手の育成に特化した役割を担当しました。続く2005年には、メジャーリーグのドジャース本球団でブルペンコーチを務め、投手陣を後方から支えました。2006年には捕手巡回コーチとして、ドジャース傘下全体の若手捕手たちの指導にあたり、後にドジャースの正捕手となるラッセル・マーティンといった有望な選手の成長を助けました。

2007年からは、日本のプロ野球界に活躍の場を移し、パシフィック・リーグに所属するオリックス・バファローズの打撃チーフコーチに就任しました。チームの打撃力向上を目指し指導にあたっていましたが、同年7月17日に行われた千葉ロッテマリーンズ戦の最中に発生した乱闘騒ぎにおいて、相手チームのコーチに対し暴力行為があったとして、退場処分を受けるという出来事もありました。

翌2008年シーズンもオリックスでコーチを務めていましたが、同年5月21日、当時のテリー・コリンズ監督が辞任を表明したことを受け、投手チーフコーチであったマイク・ブラウン氏とともに、自らもチームを離れることとなりました。そして、そのわずか3日後の5月24日には、ブラウン氏、そしてコリンズ元監督と共に日本を離れ、アメリカへ帰国しました。

日本での活動を終えた後、再びMLBの指導現場に戻りました。2011年には、かつてオリックスで共に過ごしたテリー・コリンズ氏が監督を務めるニューヨーク・メッツで、ブルペンコーチとしてチームに加わりました。この時期にも、投手陣の指導者として経験を重ねました。

人物

私生活では、妻であるマリーさんとの間に二人の息子がいます。ディーバス氏は、選手として約10年、そして指導者・監督として長きにわたり野球界に貢献し、特にドジャースやオリックス、メッツといったチームで多くの選手を指導育成した豊富な経験を持つ人物です。

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