ジョン・フォガティ

ジョン・キャメロン・フォガティ

ジョン・キャメロン・フォガティ（1945年5月28日生まれ）は、アメリカの多才なミュージシャンおよび音楽プロデューサーです。主に、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル（CCR）を率いるギタリスト兼ヴォーカリストとして広く知られています。彼の兄、故トム・フォガティ（1941年 - 1990年）も音楽家でした。フォガティは、音楽界の著名な雑誌、「ローリング・ストーン」において、「歴史上最も偉大な100人のシンガー」の72位、「歴史上最も偉大な100人のギタリスト」のランキングでも多くの評価を得ています。

幼少期と音楽の影響

フォガティはカリフォルニア州バークレーで生まれ、10代はコントラコスタ郡エルサリートで育ちました。彼の家庭環境は複雑で、父母はアルコール依存症のために離婚しました。この影響を受け、彼は早くから音楽に目覚め、特にブルースに触れました。彼はベンチャーズの音楽からも影響を受け、ギターを手にしました。また、南部の音楽にインスパイアされ、それが彼の音楽スタイルの源泉となりました。

彼は地元のSaint Mary's College High Schoolを経て、El Cerrito High Schoolに転校し、そこで同級生であるステュ・クックやダグ・クリフォードと共に、音楽バンド「ザ・ブルー・ベルベッツ」を結成しました。このバンドには後に兄のトムも参加し、彼らの音楽のキャリアにおける基礎となりました。

軍サービスとCCRの結成

1966年にはアメリカ軍に入隊し、1968年に除隊しました。軍の経験を経て、フォガティは1967年にファンタジー・レコードと契約を結び、バンド名をクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルに改名します。フォガティはほとんど全ての曲の作詞作曲、リードボーカル、リードギターを担当し、その独自のスタイルを確立しましたが、バンド内に軋轢も生じました。1971年にトムが脱退し、バンドの方向性が変化します。最終アルバム「Mardi Gras」ではメンバーがそれぞれ作曲し、フォガティの力強い個性が薄れたことで、バンドは1972年に解散します。

ソロキャリアと課題

解散後はソロアーティストとして活動を開始し、一人での多重録音に取り組みます。1973年には『ザ・ブルー・リッジ・レンジャーズ』、1975年には『ジョン・フォガティ』などのアルバムをリリースしましたが、ファンタジー・レコードの元マネージャーと著作権問題で争いました。この影響で、彼は一時的に音楽活動を縮小します。しかし、ボブ・ディランとの親交もあり、1985年には『センターフィールド』がビルボードで1位を獲得し活動を再開します。

その後もアルバムをリリースしますが、ソウル・ゼインツとの訴訟問題が再燃し、再び活動が停滞します。しかし1997年には『ブルー・ムーン・スワンプ』がグラミー賞を受賞し、名声を取り戻します。また、2003年のコンサート出演や、2005年のソングライター殿堂入りもありました。

名誉と最近の活動

2007年には和解し、ファンタジー・レコードから『リバイバル』をリリース。以降もアルバムを発表し続け、CCRの楽曲を新たに演奏する機会が増えました。2010年には日本のフジロックフェスティバルに貴重な出演を果たし、2020年には新型コロナウイルスの影響で自宅からライブパフォーマンスを配信するなど、時代とともに適応する姿勢も見せています。

フォガティは、音楽界に多大な影響を与え続け、今なおその活動を展開しています。彼のクリエイティビティと音楽への情熱は、多くのファンに愛され続けています。

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