ジョン・ペリー・バーロウ

ジョン・ペリー・バーロウ（John Perry Barlow, 1947年10月3日 - 2018年2月7日）は、アメリカ合衆国出身の多才な人物でした。詩人、エッセイストとしての文筆活動に加え、牧場主、政治活動家、作詞家としても知られています。彼は電子フロンティア財団（EFF）の共同設立者であり、副議長を務めました。

ワイオミング州サブレット郡で生まれたバーロウは、1969年にウェズリアン大学で比較宗教学の学位を取得しました。その後、1971年にワイオミングで畜産業「Bar Cross Land and Livestock Company」を開業し、1988年に売却しています。実業家としての顔も持っていました。

作詞家としては、1971年から1995年までロックバンド、グレイトフル・デッドに歌詞を提供しました。彼の作詞家としての才能は、音楽界においても高く評価されています。

1986年にオンラインコミュニティWELLに参加したことが、彼の人生における重要な転換点となりました。WELLを通じて、ミッチ・ケイパー、ジョン・ギルモアらと出会い、1990年に電子フロンティア財団（EFF）を設立しました。EFFは、サイバー空間の自由と公正を保障することを目的とした非営利団体です。EFF設立の背景には、1990年に起きたスティーブ・ジャクソン・ゲームズ（SJG）へのシークレットサービスの強制捜査がありました。EFFはSJGを支援し、SJGはシークレットサービスに対する訴訟で1993年に勝訴しました。

1996年2月、インターネット上の猥褻情報を規制する通信品位法（CDA）が米議会で可決されると、バーロウはスイス・ダボスにてサイバースペース独立宣言（A Declaration of the Independence of Cyberspace）を発表し、法案成立に強く抗議しました。この宣言は、サイバースペースにおける自由の重要性を訴えるものであり、彼の思想を象徴する出来事として知られています。

2002年には、エンロンなどのコンサルタントをしていましたが、意図的な不正ではなく希望的盲目であったとされています。

2018年2月7日、サンフランシスコの自宅で死去しました。彼の死は、多くの人々に惜しまれました。

バーロウの活動は、サイバー空間の自由を擁護するだけでなく、音楽、思想、社会運動など、多岐にわたる分野に影響を与えました。彼の思想と行動は、現代社会においても重要な意味を持ち続けています。

外部リンク

Barlow's EFF homepage
Personal blog
A Declaration of the Independence of Cyberspace, 1996
サイバースペース独立宣言（和訳版）
* The Economy of Ideas, 1992

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