ジョン・ミケル・オビ

ジョン・ミケル・オビ：ナイジェリアが生んだ偉大なミッドフィールダー

ジョン・ミケル・オビ（John Mikel Obi）、本名ジョン・マイケル・ンチェクベ・オビンナは、1987年4月22日ナイジェリアのジョスで生まれました。主に守備的ミッドフィールダーとして活躍し、その高いスキルと戦術眼で、クラブと代表の両方で重要な役割を果たしました。

クラブでのキャリア

18歳という若さで、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーFCというイングランドの2大クラブが獲得にしのぎを削るほどの逸材でした。最終的にチェルシーが当時の金額で33億円という巨額の移籍金を支払い獲得しました。

チェルシーでは、主に控え選手としての出場が多かったものの、着実に成長。持ち前のボール奪取能力とパスセンスで、チームに貢献しました。2017年1月には、11年間在籍したチェルシーを離れ、中国の天津泰達足球倶楽部へ移籍。その後、ミドルスブラFC、ストーク・シティFCを経て、アル・クウェートSCへ移籍しましたが、2022年9月27日に現役引退を発表しました。

代表でのキャリア

ナイジェリア代表としては、2014年と2018年のFIFAワールドカップに出場。長年にわたり代表チームを支え、国際Aマッチ91試合に出場し6得点を記録しました。2013年のアフリカネイションズカップでは優勝を経験。また、U-23ナイジェリア代表として出場した2016年リオデジャネイロオリンピックでは、チームを銅メダル獲得に導きました。

エピソード

2003年のFIFA U-17ワールドカップでは、ユニフォームのスペルミスがきっかけで「MIKEL」という名前を登録名として使用するようになりました。また、2006-07シーズンにチェルシーがFAカップで優勝した際には、誤って優勝カップを落として傷つけてしまうというお茶目な一面も。

2011年と2018年には、父親が誘拐されるという悲しい事件に見舞われました。2018年のワールドカップでは、アルゼンチン戦のわずか4時間前に父親が誘拐されたという知らせを受けながらも、チームに迷惑をかけまいと黙ってフル出場。プロフェッショナルとしての強い責任感を示しました。

プレースタイル

中盤の底で、相手の攻撃の芽を摘み取るボール奪取能力と、正確なパスで攻撃の起点となる能力を兼ね備えていました。派手さはないものの、チームを支える縁の下の力持ちとして、その存在感は際立っていました。

タイトル

チェルシー
UEFAチャンピオンズリーグ：2011-12
UEFAヨーロッパリーグ：2012-13
プレミアリーグ：2009-10, 2014-15
FAカップ：2006-07, 2008-09, 2009-10, 2011-12
フットボールリーグカップ：2006-07, 2014-15
FAコミュニティ・シールド：2009

トラブゾンスポル
テュルキエ・クパス: 2019-20

ナイジェリア代表
アフリカネイションズカップ: 2013

ナイジェリアU23
* オリンピック：2016 リオデジャネイロ


ジョン・ミケル・オビは、その献身的なプレースタイルと数々のタイトル獲得への貢献で、チェルシーとナイジェリア代表の歴史に名を刻む偉大な選手として、記憶されることでしょう。

もう一度検索