ジョン・B・ゴードン

ジョン・ブラウン・ゴードンの生涯と業績

ジョン・ブラウン・ゴードン（1832年2月6日 - 1904年1月9日）は、南北戦争の南軍指揮官として知られ、戦後はアメリカ合衆国の政治家としてのキャリアも築きました。彼はロバート・E・リー将軍の信任を受けた将軍の一人であり、その戦場での勇敢な行動から多くの評価を受けました。しかし、戦後はレコンストラクションに反対し、クー・クラックス・クランの指導者としての側面も浮き彫りになりました。

初期の経歴

ゴードンはジョージア州アップソン郡に生まれ、古いスコットランドの家系に由来しています。彼は12人兄弟の中で4番目に生まれ、その家庭環境はアメリカ独立戦争に参加した先祖からの影響を受けていました。ジョージア大学で傑出した成績を収めましたが、卒業前に退学。その後、アトランタで法学を学び、弁護士としても活動しました。1854年にはファニー・ハラルソンと結婚し、充実した家庭生活を送りました。

南北戦争での活躍

南北戦争が勃発すると、軍事経験がなかったにもかかわらず、ゴードンは山岳兵中隊の大尉に任命され、急速に昇進しました。彼は攻撃的な指揮を執り、多くの重要な戦闘で指導的な役割を果たしました。1862年の半島方面作戦やアンティータムの戦いでは、苛烈な状況においてもその勇敢さを発揮し、数度の負傷を負いながらも部隊を指揮し続けました。

特にアンティータムでは、彼は「血塗られた通路」を守る任務を担い、その戦闘中に4度の銃弾に撃たれましたが、最後まで指揮を続け、周囲の兵士たちに勇気を与えました。このような事例から、彼は南軍の中でも特に評価される将軍として知られるようになりました。

ゲティスバーグの戦いでは、彼の部隊が北軍を突き破り、戦局に大きな影響を与えました。彼の戦後の著作には、これに関するさまざまなエピソードが記されており、歴史家たちはその中には誇張が含まれていると指摘しています。とはいえ、ゴードンの名声は当時の南軍の中で屈指の存在でした。

戦後の政治活動

南北戦争が終結すると、ゴードンは政治の世界へと足を踏み入れました。1868年には知事選に出馬しましたが、敗れました。彼はレコンストラクションに対して強い反発を示し、解放奴隷に対する制限を支持する立場を取っていました。この時期、彼はクー・クラックス・クランの指導者として名を知られるようになりますが、彼の正確な役割については議論があります。

1873年、彼はアメリカ合衆国上院議員に選出され、初の元南部連合軍士官としてその議長に就任しました。その後、1880年には議席を辞し、ジョージア・パシフィック鉄道の事業へと注力しました。1886年には再びジョージア州知事に選出され、その後も上院議員としての活動を再開しました。

ゴードンの遺産

彼の戦争体験をまとめた著作『南北戦争の回想』が1903年に出版され、講演活動でも広く知られました。晩年には南軍退役兵会の初代総司令官となり、その役職を死ぬまで全うしました。彼はフロリダ州マイアミで71歳で亡くなり、アトランタのオークランド墓地に埋葬されました。彼の死を悼むために、多くの人々が葬儀に参列しました。

ジョン・ブラウン・ゴードンの生涯は、アメリカ南部の歴史に深く影響を与え、多くの人々に記憶されている重要な人物として位置付けられています。彼に因んで名付けられた施設や彫像が現在も存在し、その遺産は今なお受け継がれています。

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