ジョン・B・デイ

ジョン・ベイリー・デイ：ジャイアンツ創設者の生涯

ジョン・ベイリー・デイ（John Bailey Day、1847年9月23日 - 1925年1月25日）は、19世紀のメジャーリーグベースボールにおいて重要な役割を果たした人物です。彼は、現在のサンフランシスコ・ジャイアンツの創設者であり、初代オーナーとしてその名を歴史に刻みました。コネチカット州コルチェスターで生まれたデイは、実業家としての才能と野球への深い愛情を兼ね備えていました。

実業家から球団オーナーへ

1870年代までに、デイはニューヨーク・マンハッタンで煙草の卸売業を営み、莫大な財産を築き上げました。ビジネスで成功を収める一方で、彼は熱心な野球ファンでもありました。1880年、アマチュア野球の試合を観戦した際、ジム・マトリーとの出会いが彼の人生を大きく変えることになります。この出会いをきっかけに、デイはマンハッタンを本拠地とするプロ野球チームの創設を決意します。

ニューヨーク・メトロポリタンズの創設

デイは、当時のポロ・グラウンズの所有者であったジェームス・ゴードン・ベネットと交渉し、球場を借りる権利を獲得しました。そして1880年、プロ球団「ニューヨーク・メトロポリタンズ」を創設し、マトリーを監督に迎えました。当時、メトロポリタンズはナショナルリーグなどの主要リーグには所属せず、独立系のチームとして活動していましたが、1882年には162試合もの試合をこなすなど、興行的には大きな成功を収めました。

ナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションへの加盟

メトロポリタンズの人気が高まるにつれ、1882年のシーズン終了後には、ナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションの両方からリーグ加盟の誘いを受けました。この時、デイとマトリーは大胆にも両方のリーグに加盟することを検討しました。デイは、前年に破綻したナショナルリーグのトロイ・トロージャンズのフランチャイズ権を買収し、新たな球団「ニューヨーク・ゴサムズ」を創設。トロージャンズの選手をゴサムズに移籍させ、メトロポリタンズをアメリカン・アソシエーションに、ゴサムズをナショナルリーグに加盟させました。両チームは同じポロ・グラウンズを本拠地とし、球場内には2つのダイヤモンドが描かれ、フィールドを分割して試合が行われていました。

ゴサムズ（後のジャイアンツ）への注力

メトロポリタンズは1884年にアメリカン・アソシエーションで優勝するなど、強豪チームとして名を馳せましたが、デイは徐々に収益性の高いゴサムズに注力するようになり、メトロポリタンズから選手を移籍させるなど、戦力補強を図りました。1885年にゴサムズが「ジャイアンツ」とチーム名を変更した際、デイはメトロポリタンズを売却し、有力選手を集めたジャイアンツは1888年、1889年とナショナルリーグを連覇しました。

ジャイアンツのオーナーとして

デイは1893年までジャイアンツのオーナーを務めましたが、同年チームを売却しました。その後、1899年には短期間ながらジャイアンツの監督を務めました。1925年、ニュージャージー州で生涯を閉じました。

ジョン・ベイリー・デイは、ビジネスの才能と野球への情熱を融合させ、メジャーリーグの発展に大きく貢献した人物として、その名を記憶されるべきでしょう。

詳細情報

監督としての戦績
※順位は年度最終順位

外部リンク

Jim Mutley's Biography (SABR.org)
Baseball-Reference.com

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