ジョージ・スミス (ラグビー選手)

ジョージ・スミス（George Smith、1980年7月14日生まれ）は、オーストラリアを代表するラグビーユニオン選手です。主にフランカーのポジションでプレーし、その卓越したブレイクダウンでの強さと、特に相手ボールを奪取するジャッカルの技術で、世界的に知られています。

スミスは、1999年にブランビーズに加入し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。翌2000年にはオーストラリア代表（ワラビーズ）として初キャップを獲得。以後、長年にわたりワラビーズの中心選手として活躍し、2007年のラグビーワールドカップではキャプテンも務めました。29歳という若さで100キャップを達成するという偉業も成し遂げています。

特徴的なドレッドヘアもスミスのトレードマークでしたが、2006年にチャリティーのために短くカットしました。2009年には国際試合からの引退を表明しましたが、その後もクラブチームでのプレーを続けました。フランスのRCトゥーロンを経て、2011年から2014年までは日本のトップリーグ、サントリーサンゴリアスでプレーしました。サントリーでは、2011-12シーズンと2012-13シーズンで2年連続MVPを受賞しています。2013年にはブランビーズに一時復帰し、ブリティッシュ・アンド・アイリッシュ・ライオンズ戦で5年ぶりに代表キャップを獲得しました。

2014年にフランスのリヨンOUへ移籍し、2015年からはイングランドのワスプスRFCでプレーしました。2016年にはイングランドの選手協会による年間最優秀選手賞を受賞するなど、その実力は衰えることなく、世界中で活躍しました。

2016年、スミスはワスプスを退団し、再びサントリーサンゴリアスに復帰。しかし、翌月にはオーストラリアのレッズとの2年契約も発表され、2013年以来のスーパーラグビー復帰も果たしました。しかし、2017年12月31日未明、東京都府中市内で泥酔状態でタクシー代金を支払わず、運転手に暴行を加えたとして強盗致傷の現行犯で逮捕されました。この事件により、サントリーサンゴリアスは彼を2018年1月31日付で契約解除・退部処分としました。また、この影響で同年1月28日に府中市内で開催予定だった『第55回日本選手権優勝記念パレード』が中止となるなど、大きな波紋を呼びました。その後、2018年にはイングランドのブリストル・ベアーズに短期契約で加入し、再びプレーを続けています。

ジョージ・スミスは、その卓越したラグビーの才能と、幾多の困難を乗り越えてきた不屈の精神で、多くのラグビーファンを魅了し続けている選手です。彼のキャリアは、成功と挫折、そして復活を経験した波乱に満ちたものであり、そのドラマチックな人生は多くの人々に語り継がれていくでしょう。

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