ジョー・ドゥラムリア

ジョー・ドゥラムリア（Joe DeLamielleure、1951年3月16日生まれ）は、ミシガン州デトロイト出身のアメリカンフットボール選手で、ポジションはガードでした。

大学時代とNFL入団

ミシガン州立大学ではオールアメリカンに選出される活躍を見せ、1973年のNFLドラフトでバッファロー・ビルズから1巡目指名を受け、プロの道へ進みます。ルーキーイヤーからその才能を発揮し、オールルーキーに選ばれました。

バッファロー・ビルズでの活躍

1973年、ビルズのランオフェンスはNFLトップの成績を収め、獲得ヤード、平均獲得ヤード、タッチダウン数でリーグを席巻しました。チームは3,088ヤードをランで稼ぎ出し、これは当時のNFL記録となりました。16試合制となった後も、この記録を上回ったのは1978年のニューイングランド・ペイトリオッツのみです。

ドゥラムリアは「エレクトリック・カンパニー」と呼ばれたビルズの強力なオフェンシブラインの一員として、O.J.シンプソンがNFL史上初のシーズン2,000ヤードラッシュを達成する偉業に大きく貢献しました。シンプソンはこの年、4つの主要なカテゴリでNFLトップの数字を記録しました。また、ドゥラムリアはキックオフリターンチームにも参加し、ウォレス・フランシスの2度のリターンタッチダウンをアシストしました。

1974年、ビルズは9勝5敗でプレーオフに進出。ドゥラムリア自身もオールプロセカンドチームに選ばれました。翌1975年には、ビルズのオフェンスはトータル獲得ヤード、ラン獲得ヤード、ラン平均獲得ヤード、得点、タッチダウン、タッチダウンパスなど、11ものカテゴリでNFLトップとなり、8勝6敗の成績を収めました。ドゥラムリアらオフェンシブラインは、AFC最少サック数という堅守も実現。この年、ドゥラムリアはオールプロファーストチームに選出され、NFL選手会からも最優秀オフェンシブラインマンとして表彰されました。

1976年にもオールプロファーストチームに選ばれ、シンプソンがリーディングラッシャーとなるなど、チームの躍進を支え続けました。1977年には、シンプソンの負傷により、ビルズはパス獲得ヤード、パス試投でNFLトップとなっています。この年、ドゥラムリアはフォレスト・グレッグ賞を受賞しました。

1978年、シンプソンがトレードでチームを離れたものの、テリー・ミラーがランでNFL9位の成績を収めました。

クリーブランド・ブラウンズ時代と現役引退

1980年、クリーブランド・ブラウンズにトレードされたドゥラムリアは、ここでもその実力を発揮。チームはNFL最少のサック数を記録し、ブライアン・サイプが4,000ヤード以上を投げてシーズンMVPに輝き、マイク・プルイットが1,000ヤードラッシャーとなるのをアシストしました。

シーズン2000ヤードラッシャーとシーズン4000ヤードパサーの両方を支えた選手として、ドゥラムリアの功績は特筆に値します。彼以降、この記録を達成したのはジャッキー・スレイター、ダグ・スミス、アーブ・パンキー、ケビン・グローバー、トム・ネイレンの5選手のみです。

ブラウンズでは5シーズン全試合に出場し、1985年にビルズに復帰。同年、現役生活に終止符を打ちました。

プロボウルと殿堂入り

1975年から1980年まで6年連続でプロボウルに選出され、NFL1970年代オールディケイドチームにも選ばれるなど、その実力は高く評価されています。2003年にはプロフットボール殿堂入りを果たし、その功績が永遠に讃えられることとなりました。

人物像

1975年にはNFL選手会の腕相撲大会でAFCチャンピオンに輝き、1978年にはNFL選手会のラケットボールチャンピオンにもなりました。1982年には、NFL選手の最強の男決定戦に出場するなど、多才な一面も持っていました。

引退後も、58歳となった2009年にチャリティのため、自転車でミシガン州立大学からメキシコのマタモロスまで約3,200kmを走破するなど、精力的な活動を続けています。また、2012年にはAAAのオールスターゲームのホームランダービーに出場しました。

ジョー・ドゥラムリアは、卓越した才能と努力でアメリカンフットボール界に名を刻んだ、真のレジェンドと言えるでしょう。

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