ジョー・ハリス (バスケットボール)

ジョー・マルコム・ハリス（Joseph Malcolm Harris, 1991年9月6日 - ）は、アメリカ合衆国ワシントン州出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはスモールフォワードまたはシューティングガードで、特にその正確なシュート力で知られていました。

プロ入り前

ハリスは地元のシェラン高等学校で頭角を現し、ワシントン州の最優秀選手に選ばれるほどの活躍を見せました。その後、バージニア大学に進学し、4年間プレーしました。2013年にはACCの1stチームに選出されるなど、大学でもその才能を発揮しました。大学卒業後の2014年、NBAドラフトにエントリーしました。

NBAでのキャリア

2014年のNBAドラフトで、ハリスはクリーブランド・キャバリアーズから2巡目全体33位で指名を受けました。しかし、キャバリアーズにはレブロン・ジェームズが復帰したこともあり、ハリスの出場機会は限られました。2014-15シーズンは51試合に出場したものの、平均出場時間は約10分、平均得点は3.8点に留まりました。翌2015-16シーズンは足首の負傷にも苦しみ、わずか5試合の出場で、2016年1月5日にオーランド・マジックに放出され、その後解雇されました。

2016年7月19日、ハリスはブルックリン・ネッツと契約し、新たなスタートを切りました。2017-18シーズンの2018年3月25日に行われたクリーブランド・キャバリアーズ戦でキャリアハイとなる30得点を記録しました。2018-19シーズンからは先発に定着し、チームの躍進に大きく貢献しました。2019年2月にはシャーロットで開催されたオールスターウィークエンドの3Pシュートアウトに初出場し、見事初優勝を果たしました。さらに、シーズンを通して好調を維持し、ネッツをプレーオフに導くとともに、自身もステフィン・カリーらを抑え、シーズン3P成功率（47.4％）でリーグ1位に輝きました。

2019-20シーズンも、平均得点(14.5)とリバウンド(4.3)で自己最高を更新しました。しかし、プレーオフ1回戦ではトロント・ラプターズに2連敗した後、個人的な理由でチームを離脱し、シーズンを終えることとなりました。

2020-21シーズン、ハリスはネッツと4年総額7,500万ドルの再契約を結びました。2021年1月31日のワシントン・ウィザーズ戦では、キャリアハイとなる8本の3ポイントを含む30得点を記録しました。このシーズン、チームはプレーオフカンファレンス準決勝に進出しましたが、NBAチャンピオンとなるミルウォーキー・バックスに第7戦で敗れました。

2021-22シーズン、10月27日のマイアミ・ヒート戦で5本の3ポイントを沈め、ジェイソン・キッドが保持していたフランチャイズにおける3ポイント成功数記録を更新しました。しかし、11月14日のオクラホマシティ・サンダー戦で左足首を負傷し、手術を受け、4〜8週間の欠場を余儀なくされました。

ピストンズへの移籍と引退

2023-24シーズン、2023年7月6日に現金とのトレードで2つのドラフト2巡目指名権と共にデトロイト・ピストンズへ移籍しました。2024年8月15日、ハリスは現役引退を表明しました。

アメリカ代表としての活躍

2019年FIBAバスケットボール・ワールドカップでは、アメリカ代表の練習相手となるセレクトチームから代表に招集され、本大会に出場しました。

ジョー・ハリスは、NBAでの活躍に加え、3Pシュートアウト優勝やシーズン3P成功率1位など、数々の記録を打ち立てた名選手として、その名をバスケットボール史に刻みました。

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