ジョー・マドン

ジョー・マドン：常識を覆す采配でチームを勝利に導く名将

ジョセフ・ジョン・マドン・ジュニア（Joseph John Maddon Jr.、1954年2月8日 - ）は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州出身の元プロ[[野球選手]]、監督です。右投右打の捕手としてプレー後、指導者としてその才能を開花させました。タンパベイ・レイズとシカゴ・カブスという2つのチームを、それぞれ長年の低迷から救い出し、歴史的な成功へと導いたことで知られています。

選手から指導者へ

ラファイエット大学で野球とアメリカンフットボールをプレーした後、1976年にカリフォルニア・エンゼルス（現ロサンゼルス・エンゼルス）に入団。マイナーリーグで捕手としてプレーしましたが、メジャー昇格は果たせず1979年に現役を引退しました。その後、エンゼルス組織に31年間在籍し、スカウト、打撃インストラクター、マイナーリーグ監督などを経て、1996年から2005年までベンチコーチを務めました。2002年にはマイク・ソーシア監督の下でワールドシリーズ制覇に貢献しました。

タンパベイ・レイズでの躍進

2005年、タンパベイ・デビルレイズ（現タンパベイ・レイズ）の監督に就任。初年度は101敗と苦戦しましたが、2008年にはチーム名を「レイズ」に変更するとともに、快進撃を見せました。球団創設11年目で初の地区優勝を果たすと、そのままプレーオフを勝ち上がり、アメリカンリーグ優勝。ワールドシリーズではフィラデルフィア・フィリーズに敗れたものの、その手腕は高く評価され、アメリカンリーグ最優秀監督賞を受賞しました。

2011年にも同賞を受賞。2014年までレイズの監督を務め、チームを強豪へと変貌させました。型破りな采配と選手の能力を最大限に引き出す指導力が、多くのファンを魅了しました。

シカゴ・カブスでの歴史的快挙

2014年、シカゴ・カブスの監督に就任。就任初年度からチームをナショナルリーグチャンピオンシップシリーズに導き、ナショナルリーグ最優秀監督賞を受賞。そして2016年、108年ぶりにチームをワールドシリーズ制覇に導きました。これは、長年カブスファンを苦しめてきた「ヤギの呪い」を打ち破る歴史的な快挙でした。

型破りな戦術と選手起用

マドン監督の采配は、常識にとらわれないことで知られています。投手を8番に打たせる、ユーティリティープレイヤーを積極的に起用する、外野手を4人配置するシフトを敷くなど、大胆な戦略を次々と打ち出しました。また、投手を外野守備につかせ、1試合で2度登板させるという奇策も実行しました。

強打者との対戦を避けるなど、独自の戦略も駆使しました。これらの型破りな戦術は、対戦相手を翻弄し、チームを勝利に導きました。

エンゼルスでの再挑戦と退任

2020年からはロサンゼルス・エンゼルスの監督を務めましたが、2022年シーズン途中に解任されました。しかし、その功績は色あせることなく、現代MLBを代表する名将として、その名は野球史に刻まれています。

年度別監督成績

（2022年6月時点）

年度の太字は最優秀監督賞受賞。
順位の太字はプレーオフ進出（ワイルドカードを含む）。
WS…ワールドシリーズ、LCS…リーグチャンピオンシップシリーズ、DS…ディビジョンシリーズ、WC…ワイルドカードゲーム（ワイルドカードシリーズ）。

表彰

アメリカンリーグ最優秀監督賞：2回（2008年、2011年）
ナショナルリーグ最優秀監督賞：1回（2015年）

背番号

70（1995年 - 2022年）

脚注

関連項目

メジャーリーグベースボールの監督一覧
ロサンゼルス・エンゼルスの歴代監督一覧
タンパベイ・レイズの歴代監督一覧
シカゴ・カブスの歴代監督一覧

外部リンク

選手の通算成績と情報
監督の通算成績と情報
* Joe Maddon (@MaddHalos) - X（旧Twitter）

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