ジンマオタワー

ジンマオタワーの概要

ジンマオタワー（簡体字中国語: 金茂大厦）は、中国の上海市浦東新区に位置する420.5メートルの高さを誇る超高層ビルで、88階建てです。ビルの最上階には有料の展望台が設けられており、上海のランドマークとして知られる東方明珠電視塔や上海環球金融中心の展望台と並び、多くの観光客に人気を博しています。また、53階から87階には「グランド・ハイアット上海」という豪華ホテルが入居しており、ビジネス利用者や観光客に利用されています。さらに、ビルの下層部には上海ダイヤモンド取引所などのオフィスも併設されています。

計画と設計

ジンマオタワーの設計を手掛けたのは、アメリカのシカゴに本拠を置く建築設計事務所、スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリル（SOM）です。この事務所は後に、ドバイのブルジュ・ハリファなどの超高層ビルの設計にも携わっています。ビルのデザインは中国の伝統的な仏塔の形を模しており、リズミカルに分節された構造が特徴です。また、ビルの階層が上昇するにつれ、徐々に細くなる尖塔状の形状が印象的です。

構造の特徴

この建物は、地震や台風に強い設計となっており、高度な耐震構造が導入されています。基礎は深さ83.5メートルに達する1062本の鉄製パイルによって支えられ、地下階には頑丈な土中壁が設けられています。また、ビルの中心部にはコンクリートの耐震壁で囲まれたエレベーターや配管などを収容するコアがあり、その断面は八角形で設計されています。

テナント構成

ジンマオタワーの運営はチャイナ・ジンマオグループが行っています。開業日は1998年8月28日で、その後も多くのテナントが入居しています。ビル内にはビジネスオフィスのための広々とした無柱デザインのオフィススペース、国際会議場、ショッピングモール、そしてグランド・ハイアットのレストランやナイトクラブがあります。地下1階から3階にかけては、フードコートや駐車場が整備されています。

ホテルの魅力

グランド・ハイアット上海は、53階から87階にかけて555室の客室を擁する五つ星ホテルで、かつては世界で最も高いホテルとされていました。特に56階から87階には、華やかなアトリウムが広がっており、非常に特徴的なデザインです。ホテル内には各国料理が楽しめるレストランや最高級のスイートルームも用意されています。

展望台

ビルの最上部には「スカイウォーク」と呼ばれる展望フロアがあり、1,000人を収容できる屋内展望台があります。ここでは上海の壮大な景色を一望でき、急行エレベーターを利用して短時間でアクセス可能です。夜間には、尖塔部分が美しくライトアップされ、多くの訪問者を惹きつけています。

まとめ

ジンマオタワーは、そのユニークなデザインと高層ビルとしての機能性から、上海の著名な観光スポットおよびビジネスの拠点を兼ね備えた象徴的な存在となっています。

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