ジーザス・ジョーンズ

ジーザス・ジョーンズ (Jesus Jones)

ジーザス・ジョーンズは、イギリスを拠点に活動するロックバンドで、1988年に結成されました。彼らはデジタルロックという新たなジャンルのパイオニアとして、特に1990年代に大きな影響を与えました。デビューは1989年のことで、シングル『インフォ・フリーコ』によってその存在を知らしめました。

結成と初期の成功

バンドのフロントマンであるマイク・エドワーズと、幼馴染のジェンは結成前から音楽活動を行っており、彼らは1988年の春にデモ・テープを制作。それをフード・レコードに送った結果、契約を結ぶことができました。その年の11月には、デビュー時のメンバーが揃い、彼らの独自のスタイルが次第に形作られていきました。

バンドの魅力は、マイクのカリスマ的なルックスやメンバーによるスケーター・ファッション、そして皮肉の効いたメッセージ性のある歌詞にあります。また、ロックにテクノやハウスというジャンルを取り入れた斬新なサウンドは、当時の音楽シーンに新風を巻き起こしました。特に1991年にリリースしたアルバム『ダウト』は、全世界で広く受け入れられ、100万枚以上のセールスを記録しました。

世界的なヒット

『ダウト』からのシングル「Right Here, Right Now」は特に有名で、1992年にはビルボードのポップ・チャートで2位を記録し、オルタナティヴ・チャートでは1位に達しました。この曲は、第34回グラミー賞のノミネートも受けるなど、その人気は衰えることがありませんでした。

変遷と苦境

しかし、3rdアルバム『パーヴァース』のリリース以降、バンドは暗黒期に入ります。90年代に入ると、デジタル・サウンドは次第に時代遅れとなり、シンプルなサウンドのブリットポップが主流に。ジーザス・ジョーンズの独自のスタイルは薄れ、彼らの音楽は忘れ去られがちになります。この時期、バンドはなかなか再評価されず、アルバムはチャートでの位置も低迷しました。

90年代後半には、デジタル・ロックが徐々に注目され始めるも、ジーザス・ジョーンズが再びクローズアップされることはありませんでした。1998年、ドラムのジェンが脱退し、その後にトニー・アーシーが加入します。

復活と新たな挑戦

2014年にはジェンがバンドに復帰し、オリジナルメンバーによる活動が再開されました。そして2016年には新アルバムのリリースが告知され、クラウドファンディングを活用して準備が進められました。2018年には、17年ぶりとなる新作アルバム『Passages』が発表され、再び注目を集めます。

さらに、布袋寅泰との交流も深く、彼とのジョイント・ツアーや共演も実現しました。彼のアルバムにはジーザス・ジョーンズの影響が色濃く反映されており、互いの音楽活動には相互作用が見られます。

まとめ

ジーザス・ジョーンズは、革新的な音楽スタイルと独自のビジョンをもって、音楽界に多大な影響を与えてきました。彼らの歴史は、変遷と再生を経て、今もなお新たなステージへと歩みを進めています。音楽の流動性や時代の流れの中で、彼らがどのように変化し続けるのか、注目が集まります。

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