ジーシー

株式会社ジーシー（GC）

株式会社ジーシーは、大正10年（1921年）に東京池袋で「ヂーシー化学研究所」として創業した日本の歯科医療総合メーカーです。創業当初は歯科用セメントの研究開発からスタートし、以来一貫して歯科医療分野における製品の研究、開発、製造、販売を行っています。

沿革

会社の歴史は、1921年にヂーシー化学研究所が設立され、歯科用燐酸亜鉛セメントの研究に着手したことから始まりました。その後、事業の発展に伴い組織改編が進み、1934年には株式会社へと改組されます。社名も時代と共に変遷し、創業20周年を迎えた1941年には「而至化学研究所株式会社」に、1946年には「而至化学工業株式会社」に変更されました。事業の多角化も進み、1959年には愛知県春日井市に「而至陶歯工業株式会社」が設立され、歯科材料だけでなく陶歯分野へも進出しました。国際的な展開を目指し、1971年には「株式会社ジーシーインターナショナル」を設立。1973年には主力事業の社名が「而至歯科工業株式会社」となり、「而至歯科機械株式会社」も設立され、歯科機械分野も強化しました。そして、創業70周年にあたる1991年、グループ各社が「株式会社ジーシー」および「株式会社ジーシーデンタルプロダクツ」へと社名を変更し、現在の体制に近づきました。国際的な活動も活発化し、1981年には米国歯科商工会（ADTA）に正式参加、1990年には英国企業の歯科部門を買収するなど、グローバル展開を加速させました。2000年代以降も、中国（蘇州）やスイスに拠点を設立するなど、海外ネットワークを拡大しています。また、2016年には昭和薬品化工株式会社（現：株式会社ジーシー昭和薬品）を子会社化し、事業領域を広げています。

品質管理と認証

ジーシーは創業以来、品質管理を経営の根幹に置いており、その取り組みは業界でも高く評価されています。1994年には、日本の歯科業界において初めてISO9001認証を取得しました。これは、品質管理・品質保証に関する国際規格であり、その後のGCB（ベルギー）やGCA（アメリカ）、ジーシーデンタルプロダクツでも同様の認証を取得しています。さらに、1998年には環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001認証も、これも歯科業界初として取得しました。医療機器の品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO13485についても、2004年に認証を取得しており、製品の安全性と品質に対する厳しい基準を満たしています。個人情報保護にも配慮し、2007年にはプライバシーマークを取得しています。

受賞歴

ジーシーは品質経営への貢献が認められ、国内外で数多くの栄誉に輝いています。品質管理活動における顕著な実績が評価され、2000年に歯科業界初のデミング賞実施賞を受賞しました。その後も、グループ会社のジーシーデンタルプロダクツ（2003年、2006年）や、中国法人の而至歯科(蘇州)有限公社（2010年）、米国法人のジーシーアメリカ（2014年）もデミング賞を受賞しており、グループ全体で品質管理のレベルが高いことを示しています。また、日本国内では、日本品質管理賞（2004年、ジーシーデンタルプロダクツは2006年）や日本品質奨励賞（2004年 大成歯科工業、2005年 ジーシーアサヒ）も受賞しています。組織の品質経営度に関する調査でも上位にランクインするなど、品質への継続的な取り組みが高く評価されています。その他、2019年にはオープンイノベーションへの取り組みが評価され日本オープンイノベーション大賞選考委員会特別賞を受賞、2020年には富士小山工場の緑化活動により緑化優良工場等経済産業大臣表彰（経済産業大臣賞）を受賞するなど、幅広い分野で貢献しています。

ジーシーは、これらの歴史と実績を礎に、革新的な製品とサービスを通じて世界の歯科医療の発展に貢献し続けています。

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