スウィート・チャイルド・オブ・マイン

ガンズ・アンド・ローゼズ「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」

「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」（Sweet Child o' Mine）は、ガンズ・アンド・ローゼズが1987年に発表したデビュー・アルバム『アペタイト・フォー・ディストラクション』に収録された楽曲です。翌年にはシングル・カットされ、バンドを代表する曲の一つとして世界的な成功を収めました。

楽曲の背景

この曲は、アクセル・ローズが当時の恋人（エヴァリー・ブラザーズのドン・エヴァリーの娘）に捧げたものです。スラッシュによる印象的なアルペジオは、実は彼が適当に弾いたフレーズから生まれたものでした。スラッシュ自身は後に、「スウィート・チャイルド・オブ・マインが書かれた時、俺に関する限りではジョークに過ぎなかった」「俺にとっては悪夢だった」と語っています。ギター・ソロも一発録りだったという逸話が残っています。

世界的な反響

1988年にシングルとしてリリースされると、Billboard Hot 100で自身初の1位を獲得しました。イギリスでは、当初全英シングルチャートで最高24位でしたが、リミックス・バージョンを収録したシングルが1989年にリリースされると、最高6位を記録するヒットとなりました。アイルランドやオランダでも同様に、再リリース後にチャートを上昇させる現象が起きました。

評価と影響

「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」は、数々の音楽メディアから高い評価を受けています。

『ローリング・ストーン』誌の「オールタイム・グレイテスト・ソング500」では88位、「オールタイム・ベスト・ギター・ソング100」では63位にランクイン。
『Q』誌の「100 Greatest Guitar Tracks Ever!」では6位。
VH1の「80年代の最も偉大な100曲」では7位。
『Guitar World』誌の「500 Greatest Guitar Solos」ではスラッシュのギター・ソロが37位。
イギリスのDVDレーベル「Indi Vision UK」が音楽ファンに行った調査では、偉大なギター・リフの1位に選ばれました。

この曲は、その印象的なギター・リフとアクセル・ローズの歌声で、多くの音楽ファンを魅了し続けています。

多様なカバー・バージョン

「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」は、様々なアーティストによってカバーされています。特に有名なのは、シェリル・クロウによるカバーで、映画『ビッグ・ダディ』のサウンドトラックに提供され、グラミー賞最優秀女性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞しました。

その他にも、テキサス、B'z（Z'b名義）、GELUGUGU、テイクン・バイ・トゥリーズ、湯川潮音、Sweet Vacation、竹内アンナなど、ジャンルを超えた多くのアーティストがこの曲をカバーしています。

映画での使用例

この楽曲は、数々の映画のサウンドトラックで使用されています。

『悪夢の惨劇』（1988年）
『ステート・オブ・グレース』（1990年）
『ビッグ・ダディ』（1999年）：ガンズ・アンド・ローゼズ版とシェリル・クロウ版の両方
『俺たちステップ・ブラザース -義兄弟-』（2008年）：ガンズ・アンド・ローゼズ版とシェリル・クロウ版の両方
『ソー:ラブ&サンダー』（2022年）：ガンズ・アンド・ローゼズ版とシェリル・クロウ版の両方

まとめ

「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」は、ガンズ・アンド・ローゼズの代表曲としてだけでなく、音楽史に残る名曲として、これからも多くの人々に愛され続けるでしょう。

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