スウェーデンの大学一覧

スウェーデンの高等教育機関

スウェーデンにおける高等教育は、その運営資金の大半が公費によって賄われていることが特徴です。国内には多様な高等教育機関が存在し、それぞれが特定の役割を担っています。

機関の種類と区分

スウェーデンの高等教育機関は、主にuniversitet（ウニヴェルシテート）とhögskola（ヘグスクーラ）という二つの主要なカテゴリーに分けられます。これらの名称は、機関が持つ機能や教育・研究の重点分野を示唆しています。

Universitet: この名称を持つ機関は、英語の「university」に近い位置づけであり、基礎研究および高度な学術研究に重点を置いています。広範な分野で教育を提供し、学士、修士、博士号を含む全ての学位を授与する権限を有しています。
Högskola: こちらは英語の「college」や「higher school」に近く、応用科学や実学に特化した教育・研究を行う機関です。多くのhögskolaでは、学士号や修士号の授与は行われますが、博士号を授与する権限には一般的に制限があります。

日本語では、これらの区別なく両方をまとめて「大学」と呼称することが多いですが、スウェーデン国内ではそれぞれの性質が異なると認識されています。

名称の例外

基本的な分類がある一方で、特に長い歴史を持つ一部の高等教育機関、とりわけ工学や医学の分野では、その研究水準がuniversitetと同等であるにもかかわらず、伝統的な名称として「högskola」を保持している場合があります。

具体的な例としては、ストックホルムにあるスウェーデン王立工科大学が挙げられます。この機関は高い研究能力を持つにもかかわらず、正式名称はKungliga Tekniska Högskolanです。同様に、ヨーテボリの著名な研究大学であるチャルマース工科大学も、その名称はChalmers Tekniska Högskolaとなっています。

設置主体による分類

スウェーデンの高等教育機関は、設置主体によって公立と私立に分けられます。

公立機関: 国によって設立・運営される機関であり、機関の大多数を占めます。これには多くのuniversitetとhögskolaが含まれます。
私立機関: 個人や法人によって設立・運営される機関です。特定の専門分野に特化している場合があります。

博士号授与権を持つ私立機関

全ての私立機関が博士号を授与できるわけではありません。国から博士課程を含む大学院レベルの学位を授与する権限を特別に与えられている私立機関は限定されており、現在、以下の7校のみがこの権限を持っています。

1. ヨハンネルンド神学校（ウプサラ）
2. チャルマース工科大学（ヨーテボリ）
3. ストックホルム商科大学
4. ヨンショーピング大学
5. エルスタ・スケンダル・ブレッケ大学
6. ソフィアヘメット大学
7. ストックホルム神学校

これらの私立機関は、公立のuniversitetと同様に、指定された分野で博士号を含む高等学位の授与が認められています。

スウェーデンの高等教育制度に関する詳細な情報は、国の機関であるスウェーデン高等教育局（Universitetskanslersämbetet）によって管理・提供されています。

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