スエズ運河橋

スエズ運河橋：エジプトと日本を結ぶ平和の架け橋

スエズ運河橋は、エジプトのアル・カンターラに位置する、スエズ運河を横断する道路橋です。ムバーラク平和橋、またはエジプト-日本友好橋としても知られています。アル・カンターラはアラビア語で「橋」を意味します。

日本の支援による建設

この橋は、日本政府の支援のもと建設されました。高架部の施工は、鹿島建設、日本鋼管、新日本製鐵によるコンソーシアムが担当しました。建設費の60%、135億円にのぼる日本の支援は、シナイ半島開発プロジェクトの一環として、1995年3月のムバーラク大統領の訪日時に合意されました。エジプトは残りの40%、90億円を負担し、2001年10月に橋は開通しました。

橋の構造

橋は運河上70mの桁下高さを確保しており、全長は3.9kmに及びます。そのうち、主径間400mが斜張橋構造となっており、両側に約1.8kmのアプローチ区間が設けられています。主径間を支える2つの主塔は高さ154mで、オベリスクの形に設計されています。

この桁下高さ70mというクリアランスにより、スエズ運河を通航できる船舶の最大高は68mに制限されています。この制限はスエズマックスという船舶の規格にも影響を与えています。

地域開発における重要性

スエズ運河橋は、スエズ運河周辺地域を開発する一環として建設されました。この地域では、1983年に完成したアハメド・ハムディ・トンネルや、エル・フェルダン鉄道橋、スエズ運河横断架空線などのプロジェクトも進められています。

スエズ運河橋は、エジプトと日本の友好の象徴であるとともに、地域開発に大きく貢献する重要なインフラストラクチャーです。

参考文献

* 在エジプト日本国大使館 経済協力 （英語）

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