スカイ・ハイ (曲)

スカイ・ハイ （Sky High）

「スカイ・ハイ」は、イギリスのポップ・ミュージック・グループであるジグソーが1975年に発表したシングルで、この作品は特に多くの人々に愛される音楽となりました。実はこの曲、同年に公開された香港・オーストラリア合作のアクション映画「スカイ・ハイ」（原題：The Man From Hong Kong）のテーマソングとして制作されたものです。

米国のBillboard Hot 100では最高3位を記録し、全英シングルチャートにおいても最高9位を獲得しました。この成功がどのようにして日本にも波及したかというと、1977年にメキシコのプロレスラー・ミル・マスカラスが全日本プロレスに参戦した際にこの曲が環境曲として流されたことが発端です。この出来事がきっかけとなり、日本での知名度が急上昇し、オリコンシングルチャートでは最高2位に到達、さらには洋楽チャートでの11週連続1位を含む1977年度年間1位も獲得しました。。

日本だけで流通した枚数は公称120万枚、オリコンの調査によると約57万枚にのぼったとされています。ただ、当初日本での発売元であるテイチクは、リリース前からこの曲の成功を疑っていたそうで、まさに予想外のヒットとなったのです。

この楽曲には「メインタイトル」版と「シングルカット」版の2つのバージョンが存在し、後者はよりダンスフロア向けのアップテンポなアレンジが施されています。特に「メインタイトル」版は映画のオープニングシーンで使われています。サウンドはフルオーケストラによる華麗なものですが、歌詞は一転して失恋をテーマにしており、愛を捧げた相手に裏切られた様子を描いています。

各国でリリースされた日本盤シングルは、異なるB面曲とともにいくつか存在します。特に目を引くのは、1975年にリリースされた「ブランド・ニュー・ラヴ・アフェアー」や、1977年のピート・ジョンズ・オーケストラによる「スポーツ行進曲」をB面とする盤などです。

この曲は多くのアーティストに影響を与え、イギリスの歌手ニュートンが1995年にダンス・カバーを発表し、オーストラリアのチャートで成功を収めました。また、日本のロックバンドBEAT CRUSADERSも2005年にカバーを行い、人気を博しました。さらに多くのDJによるリミックス版も存在し、時にはヒップホップグループがサンプリングするなど、世代を超えて愛されています。

「スカイ・ハイ」は、映画のテーマソングだけでなく、多種多様なメディアやイベントでも使用され続けています。全日本プロレス内でのミル・マスカラス選手の登場曲として著名であり、プロスポーツ界でもたびたび用いられ、またテレビCMでも様々な製品のプロモーションに起用されました。

特に1982年には、トヨタ・ライトエースワゴンのCMに採用され、その後も2006年にはトヨタ・ノアのCMに使われるなど、プロモーションでも活躍し続けています。

このように「スカイ・ハイ」は、単なる楽曲の枠組みを超え、文化の中に根付いた名曲として多くの人に愛されつづけています。

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