スクエアビル

六本木スクエアビル：ディスコブームの記憶

六本木スクエアビルは、かつて東京都港区六本木の中心部に位置し、ディスコブームを牽引した雑居ビルでした。六本木交差点から徒歩2分という好立地にそびえ立つ地下2階、地上10階建ての建物は、1970年代後半から1990年代前半にかけて、日本のディスコ文化を象徴する存在として、一時代を築きました。

ディスコブームの震源地

最盛期には、1階のゲームセンターを除き、ビルのほとんどのフロアがディスコとして営業していました。NASAグループの「ネペンタ」や「ギゼ」、伝説と化した六本木「キサナドゥ」、そして六本木「エリア」の前身である日拓系列の「マジック」など、当時のディスコブームを代表する店舗が軒を連ねていました。

特に目を引いたのは、2台のガラス張りのエレベーターです。夜になると、そのエレベーターが光を放ち、六本木の夜景を彩るランドマークの一つとして親しまれていました。多くの人々が、その輝きに魅せられ、スクエアビルを目指したのです。

バブル崩壊とディスコの終焉

しかし、1990年代前半のバブル景気崩壊とともに、ディスコブームは終焉を迎え、スクエアビル内の多くのディスコも閉店を余儀なくされました。時代の変化とともに、スクエアビルの賑わいも徐々に失われていきました。

その後の変遷

1990年代中盤以降、スクエアビルにはもつ鍋屋やカラオケ店などが多く入居するようになりました。さらに2000年代に入ると、クラブやサパークラブがその多くを占めるようになり、時代とともにその姿を変えていきました。

その後、建物の老朽化に伴い再開発計画が浮上し、2007年に取り壊されることが決定しました。長年の営業に幕を下ろし、スクエアビルは閉鎖されたのです。

現在

スクエアビルの跡地は、一時駐車場として利用されましたが、2017年10月10日には相鉄フレッサイン東京六本木が開業し、新たな歴史を刻んでいます。

六本木スクエアビルは、ディスコブームという時代の熱狂を伝える貴重な記憶として、今もなお多くの人々の心に残っています。その存在は、日本のエンターテイメント史において、決して忘れることのできない足跡を残しました。


関連項目

イベント系サークル
田中康夫
ブラザーコーン
泉麻人
ディスクジョッキー（DJ）
だいもん孝之（放送作家）
バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 - 2007年（現在）と1990年当時を忠実に再現した形で登場
江藤博利 - 8階でカラオケ店の雇われ「社長」をしていた

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