スクォーク

スクォーク (squark)

スクォークとは、素粒子物理学における超対称性理論において予言されている、クォークの超対称性パートナーです。クォークはフェルミ粒子であるのに対し、スクォークはボース粒子であり、特にスピンが0のスカラー粒子であるため、「スカラークォーク」とも呼ばれます。

スクォークの種類と特徴

クォークには、アップ、ダウン、ストレンジ、チャーム、ボトム、トップの6つの種類（フレーバー）がありますが、それぞれのクォークに対応するスクォークが存在します。各スクォークは、対応するクォークのフレーバーにちなんだ名前で呼ばれることが多く、例えばボトムクォークに対応するスクォークは「スボトム (sbottom)」、トップクォークに対応するスクォークは「ストップ (stop)」と呼ばれます。より短く呼ばれることもあります。

また、それぞれのスクォークには、超対称パートナーであるクォークの左巻き、右巻きに対応する2種類が存在します。例えば、ストップクォークには、左巻きのストップ（ストップ-L）と右巻きのストップ（ストップ-R）が存在します。しかし、一般的には、質量固有状態はこれらの混合状態として観測され、例えばストップ-1、ストップ-2のように区別されます。

ストップクォークの特異性

特に、トップクォークに対応するストップクォークは、他のスクォークに比べて混合の度合いが大きいと考えられています。そのため、ストップ-1がスクォークの中で最も軽い粒子になる可能性があり、超対称性理論の検証において重要な役割を果たすと考えられています。

超対称性理論におけるスクォークの重要性

スクォークの発見は、超対称性理論を支持する重要な証拠となり得ます。超対称性理論は、未解決の多くの問題を解決する可能性を秘めており、スクォークの研究は、素粒子物理学の発展に大きく貢献すると期待されています。もしストップ-1がスクォークの中で最も軽い粒子である場合、LHCなどの加速器実験で生成される可能性が高く、集中的な探索が行われています。

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