スクラブル

スクラブル(Scrabble)について

スクラブルは、1948年にアメリカで誕生したボードゲームで、プレイヤーはアルファベットのコマを使って単語を作成し、得点を競い合います。このゲームは、英語版のみならず、フランス語、スペイン語、ロシア語など多くの言語に対応したバージョンも登場しており、世界中で人気です。

起源と歴史

スクラブルの起源は1938年にさかのぼります。当初は「Criss-Crosswords」という名前で、クロスワードの要素を取り入れたゲームとして登場しました。1948年、弁護士のジェームス・ブリュノがルールを簡略化し、倍率のあるマスを加えた新たなフォーマットでゲームを発売しました。このバージョンが評価され、1953年にはその権利がSelchow and Righter社に売却されることとなり、英国やオーストラリアでも展開されるようになりました。その後、権利はコレコ社からハズブロ社に引き継がれ、今でもアメリカで人気のボードゲームの一つとなっています。

ボードとコマの構成

スクラブルのボードは15×15のマスから成り、その上に文字コマを置いてゲームが進行します。ボード上には通常のマスに加え、特定の得点が倍増する色マスが用意されています。具体的には、
Double Letter（水色）: このマスに置かれた文字の得点が2倍。
Triple Letter（青）: このマスに置かれた文字の得点が3倍。
Double Word（ピンク）: このマスを使用した単語の得点が2倍。
Triple Word（赤）: このマスを使用した単語の得点が3倍。

コマは合計100枚、その内訳はアルファベットの各文字に加え、空白コマも含まれています。文字ごとに得点や枚数が異なり、特定の戦略で得点を最大化できるのがこのゲームの魅力です。

ルールの概要

プレイヤーは通常2～4人でゲームを行い、最初にそれぞれ7枚のコマを持ちます。ゲームの最初のターンでは、中央にあるマスに単語を作って置かなければなりません。その後、手持ちのコマを使って、すでにボード上にある単語に接するように新たな単語を作成していきます。

全員が単語を作れなくなった場合や誰かが手持ちのコマを使い切った時点でゲームが終了し、得点を計算して順位を決めます。得点計算は各文字の得点を合計し、ボード上の特別なマスを使用した場合はその得点を補正する仕組みです。

スクラブルの単語ルール

ゲームで使用できる単語には制限があります。一般的に、ハイフンや特殊記号を含む単語、および固有名詞は作成できません。ただし、同じスペルで異なる意味を持つ単語は、特定の意味で使用できます。さらに、公式大会では専用の辞書が存在し、特定の単語を事前に確認する必要があります。特に使用される辞書にはOSPD(Official Scrabble Players Dictionary)とOSW(Official Scrabble Words)があり、これらの組み合わせであるSOWPODSも広く利用されています。

国際的および国内大会

スクラブルは国際的な大会も開催されており、タイバンコクでは毎年エリートプレーヤーたちが集まって競い合います。日本国内でもスクラブル選手権が開催され、全国各地で定期的にプレイヤーたちがゲームを楽しんでいます。

豆知識

過去の記録によると、ある選手が「CAZIQUES」という単語を使って392点という得点を達成したことがあるほか、公式戦における最高得点は876点とされています。また、スティーブン・キングの映画『クリスティーン』にもスクラブルのシーンが含まれ、ポップカルチャーにもその存在を示しています。

日本におけるスクラブル団体

日本国内には数多くのスクラブル団体が存在します。知育ゲーム協会やウェスタンスクラブル神戸など、各地で活発に活動しており、スクラブルを楽しむ環境が整っています。

スクラブルは、そのシンプルなルールと戦略性、そしてコミュニケーションを促進する特性から、多くのファンに愛され続けています。

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