スクリーミング・ブラッディ・マーダー

『スクリーミング・ブラッディ・マーダー』(Screaming Bloody Murder)は、カナダ出身のロックバンド、Sum 41によって生み出された通算5作目となるスタジオ録音作品です。このアルバムは、海外では2011年3月29日に、日本盤は少し遅れて同年4月6日にそれぞれリリースされました。

前作にあたる4thアルバムから約4年という期間を経て発表された本作は、当初は2010年夏の発売が予定されていました。しかし、アルバムのプロモーション活動も兼ねて「Summer Sonic 2010」出演のために来日していたバンドの中心人物であるデリック・ウィブリー（ヴォーカル、ギター）が、大阪に滞在中、バーで予期せぬ暴行事件に遭遇するというアクシデントに見舞われたため、制作・発売スケジュールに遅れが生じ、結果的にリリースが延期されることとなりました。

また、この作品は、デリック・ウィブリーがアメリカの歌手アヴリル・ラヴィーンとの離婚を経験した後、初めて世に送り出したアルバムであるという個人的な背景も持っています。

アルバムのデラックスエディションには、「アナーキー記念日 (Anniversary Of Anarchy)」と銘打たれたスペシャルな特典DVDが付属しています。このDVDには、バンドメンバーへのインタビュー、迫力のあるライブパフォーマンス映像、普段見ることのできないバックステージでの様子などが収められています。さらに、先述のデリック・ウィブリーが巻き込まれた暴行事件に関する記録や、その来日時に撮影された様々なオフショットや模様も収録されており、ファンにとっては非常に価値の高い内容となっています。

本作に収録されている楽曲は、すべてデリック・ウィブリーが作曲を手掛けています。アルバムを構成するトラックリストは以下の通りです。

Reason To Believe
Screaming Bloody Murder
Skumfuk
Time For You To Go
Jessica Kill
What Am I To Say?
Holy Image Of Lies
Sick Of Everyone
Happiness Machine
Crash
Blood In My Eyes
Baby You Don't Wanna Know
Back Where I Belong
Exit Song

また、ボーナス・トラックとして以下の2曲が追加収録されています。

Reason To Believe (Acoustic)
We're The Same

このように、『スクリーミング・ブラッディ・マーダー』は、バンドの歴史において単なる新作リリースにとどまらず、予期せぬ出来事による延期や、中心人物の個人的な変化といった様々な要素が絡み合った、Sum 41の活動における重要なターニングポイントの一つと言える作品です。

もう一度検索