スクーデリア・アルファタウリ

スクーデリア・アルファタウリ

スクーデリア・アルファタウリ（Scuderia AlphaTauri）は、フォーミュラ1（F1）において、2020年から2023年にかけて活躍したレーシングコンストラクターです。このチームは、前身であるスクーデリア・トロ・ロッソから名前を変更して新たなスタートを切りました。チームの本拠はイタリアのファエンツァにあり、イギリスのビスターにも拠点を設けています。チームの代表には、前身のトロ・ロッソ時代と同じくフランツ・トストが就任しました。イタリア語の「スクーデリア」は「厩舎」を意味し、英語の「squad」に相当します。特に、オーストリアの飲料メーカーであるレッドブル・グループが母体となっています。

チームの誕生と背景

アルファタウリは2019年9月に、レッドブル・グループがファッションブランド『アルファタウリ』のプロモーションを強化するために、トロ・ロッソを改称したことで誕生しました。これにより、トロ・ロッソは14年間の歴史に幕を下ろし、新たなコンストラクターとして2020シーズンから活動を開始しました。また、チーム名の「アルファタウリ」は、おうし座の恒星アルデバランから由来しており、ブランドのアイデンティティを強調しています。

F1参戦シーズン

2020年シーズン

2020年、スクーデリア・アルファタウリは正式に活動を開始し、ドライバーとしてダニール・クビアトとピエール・ガスリーを起用しました。ホンダ製エンジンを搭載し、新型車両「AT01」を投入。シーズン中、ガスリーがイタリアGPで史上初の優勝を果たし、チームはトロ・ロッソ時代を含め、初の100ポイント超えを達成しました。最終成績は7位となり、特にガスリーは全体で10位に入賞し、前年のトロ・ロッソ時代以来のトップ10入りを果たしました。

2021年シーズン

2021年は、開幕戦で角田裕毅がポイントを獲得し、ガスリーもアゼルバイジャンGPで2位に入賞しました。チームは全体的に好調で、最終的に6位に終わるものの、トロ・ロッソ時代の最高ポイントを記録しました。個人的には、ガスリーが自己最高のポイントを獲得し、角田も着実に成績を上げました。

2022年シーズン

2022年は角田とガスリーのコンビが続投しましたが、マシンの信頼性や戦闘力に苦しむシーズンとなりました。各レースでの戦績は不安定で、チームは開発方針にも悩み、コンストラクターズ順位は9位に落ち込みました。最終的にガスリーはアルピーヌへ移籍し、角田のパートナーとしてニック・デ・フリースが加わりました。

2023年シーズン

2023年は角田とデ・フリースのラインナップでスタートしましたが、開幕から苦戦を強いられ、特に戦闘力不足が顕著でした。チームの成績は思わしくなく、シーズンの途中でデ・フリースは解雇され、ダニエル・リカルドが新たに起用される事態に。シーズンが進むにつれて、チームは苦境に立たされ、最終的には2024年に「ビザ・キャッシュアップ・RB・F1チーム」と改称することが決定しました。

最後に

スクーデリア・アルファタウリは、わずか4年間で多くの成果を上げ、一方でいくつかの課題にも直面しました。特に若手ドライバーの登用や、横の連携が評価される一方で、技術的な問題やチーム運営に関する課題も浮き濃くなりました。しかし、チーム名を変えてもその精神や情熱は引き継がれ、今後の活躍が期待されています。

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